今日西の方からはるばる研究室見学に来てくれた先生がいました。
ぼくらの研究室はどう写ったのでしょうか。

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というわけで酷暑のなか少し歩いてちょっとした呑み会を開いたのですが,ビールジョッキ二杯ですっかりいっぱいになり立ち上がろうとしたら起立性低血圧になって皆に心配されました。失禁はしませんでした。情けないです。”焼きが回った”としか言いようがありません。

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1988年から麻酔科医をしていますが,この20余年の麻酔の進歩のかなりの部分は薬剤,モニタリング機器の進歩に負うところが大きいと思っています。
当時は,揮発性吸入麻酔薬はハロセンとエンフルレンしか利用できなかったしパルスオキシメーターも一般化していなくてカプノメーターなど大学病院でも見たことはありませんでした。
ハロセンはともかくエンフルレンはとんでもなく使いにくい麻酔薬で,例えば脳外科手術の終盤に閉頭が始まり患者が体動したとしてすこし高濃度のエンフルレンを主観的にはごく短時間吸入させたら最後患者さんは麻酔終了後3時間くらい平気で覚醒しないという事態に遭遇していました。エンフルレンでは,患者さんを麻酔から覚醒させることを常に念頭に置いてというか手術が今から何時間後に終了するのかを予想しながら麻酔をしていかないと患者さん,外科医いろんな人に大きな迷惑がかかっていくのでありました。
非脱分極筋弛緩薬にしてもミオブロック,ディアルフェリンなどしか使えなかっので,排泄が腎臓に大きくいぞんしなく,ムスカリニック受容体への作用がほとんと無い,マスキュラックスが出たときはなんてすばらしいクスリなんだとびっくりしました。
血圧が高くてもどうしようもできない場合も多かったです。血圧が高くても頻脈でもエンフルレンを高い濃度で使うという解決法は取れないしーそもそも揮発性吸入麻酔薬の濃度を上げても血圧はともかく頻脈は却って増悪するだけだ-フェンタニルを少々投与しても大して大きな効果は期待できませんでした。当時の教授と一緒に麻酔をしていて患者さんの頻脈をうまくコントロールできなく解決法を求めると,入室時から頻脈の患者は麻酔中ずっと頻脈である率が高いのだというような今から考えても訳のわからない回答をされたのを覚えています。
低血圧麻酔を立派に最後まで完遂することはかなりの高度な技術が必要だったわけです。現在のように,ニカルジピン,PGE1製剤,オノアクト,レミフェンタニルがあったわけではなく,ガングリオンブロッカーをニトログリセリンで溶解して脳外科手術に臨むというような技をM山先生に教わって実践していました。
頻脈の利用にインデラルを使って徐脈になりすぎアトロピンを使わざるを得ない状況を今は大阪の南の某大学病院の麻酔科の教授をしているN尾先生がつくった現場にいあわせました。

なので,ぼくはセボフルレン,レミフェンタニル,ロクロニウム,スガマデックス麻酔でよいと思っています。

患者さんに迷惑をかけてまで,エンフルレン,亜酸化窒素,パンクロニウム,アトワゴでする麻酔のような麻酔をトレーニングして習得しても現在のハイリスク症例の周術期管理に必要な能力を習得することが出来るかどうかはぼくには解りませんしたぶん無理でしょう。
時々でベストな麻酔法を模索して世の中の流れにはとりあえずついていくのでよいのではないかと思います。

人間の活動はすべて「下部構造が上部構造を規定する」という法則に縛られていると思っています。

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以前紹介した(参照)A. Gawande氏の”Checklist Manifesto”の邦訳が出たようです。
アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】」すごいタイトルでね。どう考えても医療ネタとは思えません。
ちなみに”Checklist Manifesto”はKindle storeでは$9.70です。

そうそう,院生の大条先生のやつがPubMedに収録されたようです。

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写真と大条先生は関係ありません

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