快晴です。朝から研究室にいますがホントすでに「新春」といったのどかな風景です。

IMG_1546


ハイポキシア生物学の2012年を振り返って」を書くはずだったのですが結局今まで作業が止まっていた論文のrevisionに朝から取り組んでおりました。

年明けにはまとめて投稿できる見込みです。

IMG_1428


「アカデミックサークルの居心地の良さ」

お昼くらいに同級生のM田君がやってきて昼飯をはさんでしばし歓談してすごく楽しいひとときを過ごしました。

話題の一つに大学ってホント良いところだねということがありました。このブログの読者の一定数は医者で大学というと搾取の元締めみたいに考えていて近づいたら負けみたいに思っている人も多いと思います。もちろんそれは大学の一面しか見てないのです。ぼくに取って大学とはまず研究の場です。

ぼくは医学部を卒業して4年間臨床だけをしてその後大学院に入学して以来ずっと研究室で研究に従事してきました。留学中と帰国後2ヶ月くらいは臨床をしていなかった時期がありましたが研究活動をしていなかった時期はありませんでした。市中病院に在籍した時期も含めてずっと研究活動を継続していきました。

M田くんも卒後直ぐに基礎研究室に入りその後づーっと大学の研究室周辺で生活して現在は臨床にいるのですがまた4月から大学に復帰します。

そこで二人とも思っていた事が「大学ってホント良いところだね」です。

古市 憲寿さんの「希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想」を一昨日読みました。

あとがきで

修士論文を書きながら思ったのは,アカデミックサークルの居心地の良さだ。今でもスピード感のなさや現実感のなさに馴染めないこともあるが,多くの人が自分の利害に関係なく他人の研究のために時間を割いてくれる生暖かい場所。あれ,ここにも「承認の共同体」が?

と書かれていてそれは「言えている」なと思いました。

ぼくのいた研究室は某Semenza研も含めて他との競争をしているような研究室ではありませんでした。ぼく自身大学院時代を含めて自分の研究歴の中で「ああしろ」とか「こうしろ」と他人に言われたことはありませんでした。好きなことを好きなようにやっていただけです。

自分で研究室を主宰するようになってからはとにかく学位論文を完成してもらいたいということがあり大学院生にはいろんな事を言いましたが,基本的には土曜も日曜も研究をしろとかそういったことは言ったことがありません。

多くの人が自分の利害に関係なく他人の研究のために時間を割いてくれる生暖かい場所」という言い方も的を射ていると思います。大学とは基本的にそういう場所です。

臨床の現場では無駄なことや不合理なことは一切したくないとぼくは思っていますがこと研究に関してはそうではありません。すごい長い時間をかけて大学院生の論文の完成に取り組んだり他人の研究相談に時間を割いたりしてもそれで「損をした」とかそういったことを思った事はありません。また見返りを求めたこともありません。家内はそういうぼくの事を「お人好し」とか「バカ」だとか「いいように他人に使われている」といいますが確かにそうだろうと思います。冷静に考えればどう考えても辻褄はあいませんから。

ぼくは幸いにもそれでいくらかの研究成果があり基本的には自分の獲得した研究費で研究を継続できてきましたが,実際に10数年間で論文を一つしか発表していないような人や大学の教員でもないのに押しかけてきて部屋を使って「研究」を継続しているような人が身近にもいてそれはすべて居心地のよさゆえだと思っています。

iPS森口氏もたぶんこういった居心地のよさから離れられなかったのだと思います。(参照)ぼくはこの佐藤千史先生への処分は厳し過ぎると思います。

IMG_1547

いつの日かこういった環境を離れるのだろうと思うとすこし寂しい気がします。

というわけでそろそろ帰宅しようと思います。

Similar Posts:

Print Friendly, PDF & Email

PDF
madeonamac.gif Creative Commons License