名刺を新調しました

On 2014/6/21 土曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

昨年の4月に職場を移るまでに名刺を作ったことは一度しかありませんでした。米国から産業技術総合研究所に就職した時に所内の名刺作成装置で名刺を100枚ほどタダで作っていただいたことがあったのですがそれっきりで以降昨年の4月まで名刺を作ることはありませんでした。

比較的に小規模な研究会だと知らない人がいても紹介してもらえるし名前と所属がわかれば研究関係の人物であればメアドもわかって連絡を取ることは可能だと思っていて他人もぼくに用事があればそうするだろうと考えていたということもありました。とにかく名刺など要らないと。 それでも昨年の4月に職場を移ったとき試みに名刺を注文して作ってみようと思いました。

職場は単科の大学で学内に名刺作成サービスなどはなさそうだと思いネットで請け負ってくれる会社を探しました。

【ライオン印刷】という大阪市に拠点をもつサービスを使うことにしました。

決め手は

  • 名刺のデザインをIllustratorですればそのまま印刷してくれる
  • 名刺の紙の質の選択肢が多い
  • 値段が安い

の3点でした。

会社のサイトにIllustratorのテンプレートがあってあらかじめ決まっている「枠」内に収まれば自由にデザインできます。学校のロゴはHPから借用して適当に文字を並べてできあがりです。カラー印刷もできるようですがぼくは白黒でお願いしました。 アウトライン化してデータを送るので文字も自分の思いのままです。 注文してから二三日で名刺が送られてきました。

初回の100枚を使い切ったので今回は二回目の注文をしました。 いろいろと割引がついて結局「<1円/枚」で思った通りの名刺ができました。

まったく不満はありません。 名刺を作る必要がある人は一度どうぞ。

今まで名刺を持っていない人もこの機会にどうぞ。最近では名刺を持っている研修医とか大学院生もいますよね。

【ライオン印刷】です。

 

★★★

 

先日帰宅時に梅田の紀伊國屋で「kotoba」という集英社からの季刊誌を見つけて読んでみました。

特集のテーマは「生命とは何だろう?」で福岡伸一さんが「監修」したということでした。

iPS細胞の成功以降、生命科学がテクノロジーに走りすぎ、「作りました♡」「できました♡」という研究がもてはやされる風潮がある。そこに危惧を感じる。 今春、世間を騒がせたSTAP細胞の問題もその延長線上で起きたのではないか。 生命科学は本来、医学の下僕でなく、或いは新しい産業にシーズを与えるべく推進されるものでもない。 生命科学の本質は、生命とはいかにして生命たりえているのか、そのHOW(いかに)を解き明かす営みのはずだ。 二十世紀から二十一世紀にかけて大展開した生命科学の道のりを、いまいちど跡づけることによって、この基本命題を再確認してみたい。今回の特集の意図はここにある。

と巻頭にありました。

結構な分量で楽しめました。

「Part I サイエンスとしての生命科学」は米国のロックフェラー大学の5人の研究者への福岡さんのインタビューを要約したものでした。

 

  • 福岡伸一 生命科学は何を解明してきたか?
  • 福岡伸一、ロックフェラー大学の科学者に訊く
  • トーステン・ヴィーゼル 「ここは科学村、みんながこの村の家族です」
  •  ポール・グリーンガード 「誰もが公正に扱われるようなチームを作ることが 重要」
  • ポール・ナース 「劇の脚本を書くときには、登場人物のリストが必要」
  • ブルース・マキューアン 「科学の進歩の最大の障害は無知ではなく、知識による 錯覚です」
  • 船引宏則 「どれだけデータに正面から向き合えるか」

 

ヴィーゼル 氏

○ 私個人としては、今後も主要な発見の多くは、小さな研究所で研究する個人の科学者たちによってもたらされると思っています。

○ー最近の巨大な処理能力や高度な技術を使った研究をどう思いますか。

脳科学では、最近、コネクトミクスという分野ができました。これは脳をスライスして分析し、また再構築する研究です。ここからなんらかの情報を得られる可能性はあるでしょうが、これもまた退屈です。

グリーンガード氏

○こういう捏造ケースで興味深い点は、学生が完璧なデータを教授に見せたとき、教授がその正しさを信じて、学生を問い詰めないことです。このような捏造者は非常に頭がいいのですが、どうしてその才能を捏造に使わずに新しい発見のために使わないのか、私にはわかりません。

○「なるほど、そうした細胞内の分子のせいで人はうつ病になるのか。だけど(うつ病になっている)お前は誰なんだ?お前は脳の中のどこにいるんだ?お前はお前の脳の中のどこにいるんだ?」

ナース氏

○将来のリーダーを選ぶのは本当に至難の業です。保険付きの基準などありませんが、タダ、私はよく若い科学者の「匂いをかぐ」んです。すると、彼らがいつごろ才能を発揮されるか感じ取ることができます。同時に、しっかり確認しおかなければ習い要素もいくつかあります。リーダーになるためには生産性がたかくなければなりません。具体的には、研究で結果を出し、論文を執筆して、非常に興味深い結論を導き出すことができなければなりません。「生産性が高い」とはそういうことです。

○私の経験から言うと、まず人生には運が必要ですし、また勤勉でなければなりません。そして科学の分野で好機を見つけるには、結果を残すと同時に、虚心坦懐であることも必要です。

 

グリーンガード氏が話しているとおりに、「人はノーベル賞を受賞すると、その途端に「偉大な人間」になり「偉大な哲学者」扱いされ始める」ので彼らの話も割り引いて受け取る必要はあるかもしれませんがこのインタビューはそこを割り引いても一読の価値はあると思いました。

今回はインタビューの要約でしたが今後このインタビューの詳細が本として出版されるといいなと思いました。

 

この特集Part 6まであります。

Part6 思想としての生命科学

  • 養老孟司 「科学は正しい」という幻想
  • 池田清彦 さらば、ネオダーウィニズム
  • 金森 修 哲学はいかに生命を語ってきたか
  • 金子邦彦 生命は「遺伝子」だけではわからない
  • 小松美彦 生命科学を疑え
  • 瀬名秀明 “幹”と”萌芽”としてのいのち
  • 渡辺政隆 生命樹の黄昏

最近特に「科学」ということを世間がすこし厳密に考えすぎているような気がします。

養老氏の

生きるの死ぬの、万能細胞がどうしたと言ったところで、人間の意識ができることなんてたかが知れていますよ。だって、人生の三分の一は寝ていてその間、意識なんでなくなっているんですから。その程度でしかない意識を万能だと思うのは、やはり人間の傲慢さだと思いますね。 食べる。遊ぶ。寝る。ー。

そういう生き物としての基本部分に関しては、どうぞ犬や猫に学んでください。

 

というような言い方は常に念頭においておくのがよいと思います。

 

芥川龍之介の文章に「戯作三昧」というのがあります。何かあると読むので、何十回というかもっと読んだかもしれません。

青空文庫で読むことができます。

このようなバランスを取りながら取り組んでいくのがよいと思っています。ぼくが臨床と基礎研究の両方をしている理由でもあります。

これについては以前にも書いたことがありました。今回とはすこし違うことをその時は考えたのです。(参照)

 

kotoba (コトバ) 2014年 07月号 [雑誌]

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