ご無沙汰していますが生きています。

何かと忙しくまたネタもなく更新が滞っていました。

ネタに困ったときは自虐ネタを繰り出すというのが定法ですが…

当直の夜シャワーの後のOS-1はまさにbliss

坂本龍一さんが「schola 坂本龍一 音楽の学校」と題する番組を NHKで以前やっていました。
放送自体はすでに終了しているのですが10月の末から日曜日の夕方に特別講座と題して4回予定でdigest版を放送しています。

一回目は「3教授が語る“スコラの喜び」というタイトルで坂本さんと浅田彰さん、小沼純一さんの三人のベートーベン論でした。

番組冒頭、浅田さんが坂本さんに”教授”と呼びかけるのですが坂本さんは、「自分は教授ではない」と答えそれについて浅田さんが自分たちは大学の教員だから習慣に従って”教授”と呼ばれるのだが坂本さんは大学に籍を置いていないけど教授と呼ばれるのにふさわしい人なのだというようなやりとりをする場面があります。

まあそうなのでしょうね。

ぼくなど大学で結構長く教員をしているのですが、教授でもないわけです。

二回目は「“音”で楽しむスコラ・バッハ編」ということでバッハを俎上に上げ音楽の構成要素について解説していくという趣向です。

主題と変奏対位法通奏低音和音などをバッハの音楽に即して解説していくのです。

番組を見ていてこれは研究を進める手法とよく似ているなと思いつきました。

ぼくの領域はいわゆる実験医学というか実験生物学です。

実験結果から何かを主張していくということを繰り返してきました。

まったくあたらしいものー例えば iPS cell-を記述するのではなく、生物に備わっている仕組みをある角度から解析して皆が納得できる形で提示して論文として発表すると一つのプロセスが終わります。

一つ終われば次という風に続けていくのでがそのプロセスは主題と変奏、対位法、通奏低音、和音のような要素で構成されています。

All researches are sequels: influence is bliss

というわけです。

大学院生も自分が今やっていることがぼくが今までやってきたことのどこら辺に位置づけられるのか、またどんなことをすればぼくがやってきたことから離れて独自の領域に向かうのか意識して日々の実験、研究生活を送ることができればこれは博士に値するというわけですが、これが解らない人は論文ができて学位を取っても”クソ博士”だね。

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Apple TVってすごそうですね。

うちのテレビはネットにつながっていてYoutubeや NHKオンデマンドなどは観ることができるのですがこれがあればどんなテレビでも入力端子さえあればOKみたいです。でも映画とかみる時間がない! 結局iPadに蓄積していろんな場面で観るしか時間が取れないよ。


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査読の透明性

On 2010/11/6 土曜日, in Net Watch in Science, Thus Spoke Dr. Hypoxia, by bodyhacker

ここ数日完璧な天気が続いていますね。

京都は観光客でいっぱいです。

昨日の夜、夜11時頃牛丼を食べ終わって交差点で信号待ちをしていると自転車に乗った外国人が何かぼくに向かって手を振っていました。ぼくは音楽を聴いていたので言っていることが聞き取れなかったのですが、earphoneを外してみると、How can I get to Sanjo-O Hashi?とと尋ねていたのでした。河原町丸太町の交差点だったのですが…下って行くと三条にでるので左に曲がると答えるとありがとうと立ち去りました。昨日何かあったのでしょうか?

というくらい観光客があふれています。

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坂本龍一さんの北米ツアーの音源が iTunes storeで公開されています。

おもしろいのはツアーの開催都市ごとに人気の曲が違うことです。

Seattle(10/30)は merry cristmas mr.Lawrence

Boston(10/20)ではhappyend

New York(10/18)ではほとんどすべてが人気

Vancuover(11/1)は千のナイフ

Tronto(10/24)はこれまたほとんどが人気

となっています。

アルバムとして買うのなら New YorkかTorontoなんでしょうか。
たぶん日本ツアーと同じで最後に”best版”が出ると思いますがそれまで待つのか吉かな。

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Natureに

Transparency showcases strength of peer review

Nature 468 , 29–31 (04 November 2010) doi:10.1038/468029a

という”コメント”が掲載されていました。

EMBO Journalが投稿論文の査読の透明性を高めるために様々な改革を行っているようで EMBO JのChief Editorが大いに語るという形式の小文です。

まずEMBO Jでは掲載を断った論文のその後も結構丹念に追っかけています。

For example, only 1% of manuscripts rejected in 2008 ended up in journals with an impact factor two points or more above that of The EMBO Journal; and only 9% have a citation rate higher than the average paper in the journal.

なのだそうです。

これっておもしろい調査です。

また査読のプロセスを公開するようです。というかすでに一部の論文では公開されています。

これはぼくは大歓迎です。理不尽な査読は多いと思います。そもそもその査読をするほどその分野に精通していないと思われるような査読が多すぎます。

またJournalの特徴ーこれにはいわゆる”格”も含みますーを理解していない査読もあると思います。たとえばJournal of Anesthesiaに投稿された論文へのコメントとAnesthesiologyに投稿された論文へのコメントは内容が同じだとしても自ずと違ってくるべきだろうと思っています。
“発見”を重視して掲載していく雑誌があってもよいし完璧な論文を掲載することが目的の雑誌もあっていいと思います。

公開によって

Another appeal of this path was that peer review is rarely formally taught, yet so much depends on it. We hoped that the peer-review process files might serve as a teaching tool. Finally, a clear potential benefit was to fortify the peer-review process. Referees might feel compelled to take extra care when writing their report, as the report would be published, albeit anonymously.

のような効果が期待できると書いています。これはありますよね。査読ってどうすればいいのかなかなか実は解りません。公開によってこういう風にやりとりするのかと言うことを学ぶ機会ができるのはありがたいです。

In line with some other journals, we have also implemented another change: we now explicitly prompt reviewers to declare the common practice of delegating peer review to others in the lab. We request that reports are vetted by the invited referee and that co-referees are named. We regard this as an essential component of good mentorship.

これはよい制度ですね。ぼくは自分に依頼のあった論文査読を他人ー例えば院生ーに外注してもらうということははしませんが、そういうことをする研究室があることもよく知っています。

ぼくの気持ちとしては一生懸命仕上げた論文をその院生が立派な見識を持っているとしても自分が見たことも話したこともない院生に査読されるのはいやだと著者は思うのではないかということが理由です。査読の頻度が比較的に低いと言うことも理由の一つかもしれません。自分で何とかやり繰りできると言うことです。でも若い人の教育には大変役に立つと思います。それにクレジットがつけばなおさらやる気は出て来ると思います。

If peer review benefits from anonymity, why not also mask the author’s identity (‘double-blinded’ review)? We remain interested in this possibility, but fail to see how to implement it without adding delays or requesting anonymized manuscripts for initial peer review (removal of author names does not suffice to anonymize a manuscript from one’s peers).

これは実際には難しいと思います。以前日本麻酔科学会の機関誌Journal of Anesthesiaはこのやり方を採用していましたが、頭隠して尻隠さずで全く意味が無かったと思います。引用論文などで著者、少なくとも著者の研究グループがすぐに解ってしまうのです。materials and methodsなどでは自分らの過去の論文を引く事がほとんどだと思いますのでそこらが手がかりとなってすぐに解りますよね。匿名査読用のバージョンを作るのは大変です。

またぼくは研究の継続性などを評価したいと思います。そのためには著者名が明らかになっている必要があります。あの人たちの研究なのだからここら辺の解析は信用できるがこの部分はどうも怪しいのではないかというような事を考えるわけです。ポッと出の人たちの研究はやはり慎重に見ていかなければなりませんし慎重にデータを見ていきます。

とにかく査読について考えたい人は必読だと思います。 Natureがこういう文を掲載する意義は大きいです。

Wikipediaで”査読”の項を開いてみました。

びっくりしました。すごくしっかりとポイントが挙げられているからです。こっちも読んでみてください。

最後に英文誌なのに日本語でのコメントを認めるのはやめた方がいいと思います>某学会の機関誌

査読の透明性も何もあったもんじゃありません。査読のプロセスが公開されても外国人読めないよ日本語。

大体英語も書けない人はちゃんと英文読めているのかも怪しいよー少し言い過ぎかー。


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まず今日の tweet
http://twitter.com/medtoolz/status/29626147808
です。
なので研修医の先生方にはリハビリの夜 (シリーズケアをひらく)を勧めているんですよ。

基礎研究も一緒だと思います。ぼくなんて、大学院の4年間負け続けでしたから。
故健次郎先生に破門されたのですが破門される二時間ほど前には、”ハウス栽培”で野菜を作るような研究はする必要はない、10年後でも続けられるようなテーマに出会うまでじっくりとやればいいと言われ一応それを真に受けてやっていたのですが、院生の時分は負け続けです。何せpositiveな話に出会うことなく一年350日は実験生活。週一回のアルバイトの後も研究室で実験して、子育てもなにも全部家内がしていたのにもかかわらず4年で論文できず、でした。
その後結構な事を発見してようやく辻褄があってきて今に至るというわけです。
始めに負けていろんな事考えてください。

さて徳島で某学会が今日から開かれています。毎度毎度の留守番です。興味はあるのですが一年に何度も学会に出かけても意味はそんなになるのかと言うことで初夏にある某学会だけにしてます。

毎年この期間中に一回は当直が入るのですが今年は昨日、日当直をしたので無しです。これはいいです。大体症例制限しているのにわざと入れてくる妙な考えの診療科があるので困ります。

Nature MedicineとJournal of Clinical Investigationで”pain”の特集をやっています。ここの論文10報読んでおけば慢性疼痛関連の最新基礎知識は概ねカバーしているのではないでしょうか。学会に出てそこから引用したような講演を聴くことも無いと思います。

Focus on Pain

Nature Med.

Pain

JCI

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作家の村上龍さんが電子出版の会社を興すと言うことです。
G2010設立の理由と経緯
で彼の考えを読むことができます。
新聞によれば

会見に出席予定だった瀬戸内さんは、ぎっくり腰のためビデオメッセージを寄せ、「何でも新しいものがすき。2年前に携帯小説も書いたぐらい。私はこれまでと同じことして生きてないで、ドキドキして生きたい。電子書籍は印刷物が始まったときと同じくらい大革命のとき。未発表のものも一つありましたし、冥土の土産に参加した。電子書籍は最初が勝負。字が大きくなるし、年寄り向きだと思います」と意欲を語った。

そうで、さすが 瀬戸内寂聴は目の付け所が違うなと妙に感心しています。

ぼくは実は、村上龍のよい読者ではありません。

村上龍の長編小説-Wikiより

彼の長編小説のうち読んだことがあるのは12編だけでした。読み返したものもそう多くありません。その中でも

  • コインロッカー・ベイビーズ(1980年、講談社)
  • テニスボーイの憂鬱(1985年、集英社)
  • 愛と幻想のファシズム(1987年、講談社)
  • この三編は大学生になってから読みましたが結構影響を受けたと思います。

    特に

  • コインロッカー・ベイビーズ(1980年、講談社)
  • は村上春樹のどの小説よりも衝撃を受けたと思います。

    歌うクジラ」も本で読もうと思っていたのですが出版されてみると上下で3000円を超えることがわかった時点で電子書籍版を買いました。

    Kindleで英語の書籍を読む場合ぼくの英語を読む速度が十分に遅いのでページを繰る速度を読む速度が追い超すことはないのですが電子書籍版で日本語の小説を読む場合ページを繰る速度が読む速度に追いつかず結果として速読できないという状況に陥っています。iPadが重すぎて寝転んで読み続けられないという欠点もあります。
    もしかしたら「歌うクジラ」の場合 iPhone版の方が読みやすいかもしれません。

    今度 Kindle Reading Deviceを買おうと思っています。これに対応する日本語の電子書籍がどんどんでてほしいと思っています。

    村上春樹-Wikiより

    長編と言われる小説はこれだけなのですがこちらは最低でも5回は読んでいます。



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