昨日は日当直でした。

満0日児の麻酔はいつやっても緊張します。

 


STAP問題オボちゃんが「再現」実験に参画することが決まったようです。(参照

やっぱり割烹着着るのでしょうか? 全てがビデオ撮影されるのだそうですからわかっちゃいますね。

診療録ってどんどん電子化されてきています。一度書き込んだ記述は消えません。訂正の履歴が全て残る仕様となっています。手術もほとんど全てビデオ撮影されています。その意味では医者も結構な環境下で仕事をしています。

 

さて東京大学の佐倉統さんが6/26に日本記者クラブで行ったセミナー(日本発の研究は信頼回復できるか」2の全部がYoutubeに上がっていました。

STAP細胞をネタにした研究論です。

これにまつわる話はもうイヤになるほど見聞きしましたがこのセミナーはホント良くまとまっていると思います。 とくに「オボちゃんによる再現実験には意味がないのだ」という主張にはそれなりの説得力があります。

極端に走らずバランス良く今回の出来事をレビューしてそこから研究・科学のあり方の「現在」を解説されておられたと思います。

 

論文-その分野の基準書-一般向け標準書ときて高校の教科書に載ったらさすがにその発見は「正しい」と皆に思われていると考えてもよいのではないかという言い方はそれはそうだと思いました。

 

科学の駆動原理は市場化しているのに、理念型は無償の公的奉仕という19世紀モデルのまま」「現代の科学者は行動規範としてダブルスタンダードを強制されていて」というのはなるほどそうだとこの言い方に感心しました。(55分頃)

 

92分の長尺ですがぜひ時間を見つけて視聴してみてください。画像付きなのですが「音」を聴くだけでも十分内容をフォローできます。 ぼくは土曜日の帰宅時に全てを「聴き」ました。

「日本発の研究は信頼回復できるか」2の「2」って何だと思ったらこれは「日本発の研究は信頼回復できるか」というセミナーシリーズの第二回目だったのですね。

第一回目は山崎茂明(愛知淑徳大学教授)さんが担当されたようです。(参照


帰りの電車で

基準値のからくり (ブルーバックス)

を読みました。

 

全ての国民必読というか高校生の授業で使ったらどうかなというような内容です。

一読するとあなたも「基準値博士」になれます。

 

研究室の冷蔵庫に賞味期限が 6/23のヨーグルトがあったので迷ったあげくに食べました。味も変わらずお腹も壊しませんでした。

阪急電車での携帯電話の使用基準が7/15から変わるそうです。


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枚方周辺は晴れ上がり春の予感さえ漂うという日和となっています。

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昨日は日当直だったのですが4年目専攻医くん(カーリングのルールを知らない) と一緒だったので文字通り「大船」に乗っていたのですが深夜にかけて…

今日は麻酔科5週間配属の学生くん・さんといよいよ実験に突入しました。是非とも論文を書いてもらって理事長賞-そういうのがあるかどうかしりませんけど-を狙いたいです。


以前にも書きましたが電車通勤をしています。 毎日ほぼ決まった時間に決まった車両の決まった席に座っています。朝の時間帯-といっても5時台-では決まった面子が決まった席に座っているわけです。

地下鉄御堂筋線で電車の出発ぎりぎりに走って乗り込んでくる男の人がいます。 mont-bellのパーカーを着た「モンベルおじさん」です。

このおじさん淀屋橋で下りて走って改札を抜けて京阪線に向かいます。おそらく6:30発の準急に乗っているのだと思います。ぼくは小走りには移動しますがねらいは6:40発の特急なので走ったりはしません。

一方、朝毎出会う人に帰宅時に遭遇することは稀です。しかしぼくはモンベルおじさんに帰宅時に準急内で出会ったことがあります。 その時はスーツを着ていました。何をされているのかすごく興味を持っています。

 

御堂筋線にはもう一人の常連がいます。「Mr. anothor マシモ」です。 某大学の麻酔科の前の教授の先生にそっくりなのです。 一度某大学の皆さんに見てもらいたいものだと思っています。

 

この二人の他に、京阪電車で毎朝出会う名物女子高生がいます。 この子は電車に乗り込むなり食べ始めます-立っていても座っていてもです-。パンの次はおにぎり(おむすび)といった感じでばくばくと小気味よいほど食べます。かといって太っているわけではなく普通というよりはすこしやせ気味です。枚方市駅では降りません。

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朝日が水面に反射して枚方大橋を下から照らし出しています

先週に続き今週も関東以北の地方は大雪だったようです。 天災という意味では地震と変わるところはないと思います。

このような記録的な気象は異常なのでしょうか? 地球温暖化の一種の表現型なのでしょうか? New Yorkerにおもしろいエッセーが出ています。 “HOT HEADS IN COLD WEATHER”

書いたのは「シャーロック・ホームズの思考術」の著者MARIA KONNIKOVA女史です。彼女はNew Yorkerへの常連寄稿者の一人なんですね。

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ほんの数日前の本校

新聞報道によればあの世紀の大発見を報告した論文に「不自然な画像」が存在して理研がすでに調査を開始したという由。(参照1, 参照2)

ネットでも大騒ぎとなっています。

 

一般的に「画像」と「結論」の関係では以下の4つが個々の論文毎に可能性として存在します。

  1. 画像に問題が無く結論にも問題が無い
  2. 画像に問題はあるが結論には問題が無い
  3. 画像に問題は無いが結論には問題がある
  4. 画像に問題があるし結論にも問題がある

よく引き合いに出る東京大学での一連の研究不正をめぐる出来事には衝撃を受けました

加藤博士のような「一流」の科学者の研究室で「そんなことが」という驚きです。 その後東京大学の調査結果の中間報告も出て,結果としてかなり多くの論文がretractionとなったようです。 しかしこれら論文の「結論」が間違っていたのかどうかは不明です。

しかし実際に論文のretractionに同意しなかった著者もいるようです。この人たちは少なくとも論文の「結論に自信」を持っているのかもしれません。

今回、理研は「現時点では研究成果は揺るぎないと判断しているが、外部から指摘があったため調査を始めた」とのことです。

何をもって「研究成果」というのか不明ですがこういう説明はこういう場合に常になされます。

 

加藤博士は論文の「結論」の妥当性の議論は無しに東大の調査結果の発表前に辞職しました。つまり2.4.かの決着が着く前というよりその検証は無しに辞職したのです。 つまり辞職の時点では、「形式的な問題」についての責任を取っての辞職です。

 

通常科学論文では「結論」の正しさは「手続き」の正しさに担保されていると考えられています。また査読も提示されたデータが正しく提示されていることを前提として行われます。提示したデータは「不適切」だったけど「結論」は「正しい」というのは本来は妙な言い方です。

今回の調査結果の如何によっては少なくとも日本では「形式的な瑕疵はこれが偶然とはいえない場合であっても結論の正当性によって乗り越えられる」ということを日本で有数の研究機関が認めることになるのかも知れません-もちろん、よい方向にも悪い方向にもそうならない可能性もあります-。「加藤問題」では東京大学は少なくとも公式にはこれ(つまり「形式的な瑕疵はこれが偶然とはいえない場合であっても結論の正当性によって乗り越えられる」)を否定したとぼくは捉えています。

今回の騒動が問うているのは今現在ではこの問題なのだとぼくは思っています。 STAP細胞の再現性については今後の当事者や他の研究者による検証の結果によるわけですから論文内では解決のつかない問題です。また実際に手を動かしていない人間には発言の余地は限られています。

 

以上のことから今回の一件についての理研の発表にはすごく興味があります。

 

クマムシ博士こと堀川大樹さんが自身のブログで以下の様に書いています。

ある研究者が大きな発見の報告をし、国民の多くがその人を称賛するようになると、その研究者による研究報告の内容について議論すること自体が難しくなります。少しでも研究結果の疑義について論じれば、人々から非国民扱いを受けて個人攻撃を受けることがあります。そのような人々は、科学研究の作法について知らないのです。10年ほど前に、韓国ではこのような状況が起こりました。

ほとんどの研究者が疑念を持つようなデータがそこにあったとしても、世間にこのような雰囲気が形成されてくると、ブログなど公の場で自分の意見を述べる研究者は少なくなります。

 

確かにネットでの白熱に較べると「表」での発言は極端にすくないですね。 

ネットで指摘されている「問題点」は言われてみればぼくでも簡単に検証できました。 このような「世紀の発見」と言われる現象の報告の論文でこういうものを見るともう何も信じられなくなります。 Natureの論文は”H.O. and Y.S. wrote the manuscript”ということでお二人とも理研の職員で今回の場合、理研の調査の対象論文は少ない-二つだけ-のですから調査はあっという間に終わるはずです。

 

ただ東大の一連の問題でも今回も「人が死んでいる」わけではありません。 これが医療の世界だと医療行為の後に人が死んだりすると医者は逮捕されて裁判にかけられる可能性が実際にあるわけです。 この場合には「ベストを尽くしました」などという言い訳は通用しない場合がありますし「ついちょっと気を抜いて」などという世迷い言は徹夜明けであっても許されず、「医学の限界を超え」ているというような弁解も無視されてしまう場合があります。

 

そういえばこの前査読した論文でやっぱりレーン毎に切り貼りしたものがあったので指摘しました。トーンを変えると解るとかのレベルでは無く一目見て解るレベルで著者は何の罪の意識もないのだと思います。reviewの結果はどうなったのか今現在連絡はありません。

 


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昨日当直でした。20時前に手術が全て終了というぼくの当直史上初の出来事が起こりました。

 

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土曜日の朝からの某任務のため金曜日から東京でした。

任務を無事終えて帰宅した翌朝出かけようとしたらiPhoneで使っていたearphoneが見当たりません。

鞄の中など全て探しましたがありません。

新幹線の中で音楽を聴いたことは覚えていますから新幹線かそれ以降ということになります。

JR東海、JR西日本に電話連絡をして阪急池田駅と梅田駅、土曜の夜によったラーメン屋に尋ねましたが該当のものはありませんでした。

家内にはまた怒られ「だから出世しないのだ」とかいわれ散々な目に遭いました。仕方ないのでiPhone 5Sについていたearphoneを使って一日を過ごし「結構いい音だな」と自分を慰めていました。

いっそ新しいものをと思ったのですがほとぼりが冷めるまで我慢しようと考えていました。

夜を迎えて風呂から上がって月曜日の朝に着るものなどを用意していつもの場所におこうとするとearphoneがそこにありました。一旦、居間においてある鞄の横に移して別のことをして部屋に戻ると家内が怒りまくっていました。どうもぼくが昼間のうちに新しいものを買ったのだと思ったようなのです。説明すると納得してもらいましたが同時に「お前の様な不注意な人間はもうダメだ」と再度言われました。

そんなことならいっそ新しいのを買ったらよかったと思いました。

 


Apple Macintoshが1984年の1月24日に発売されて30年なのだそうです。

ぼくのfisrt macは1989年に買ったSE/30でした。ハードディスクと一緒に通販で買って確か80万円位しました。

HyperCardというアプリがついていて HyperTalkという言語を使って結構いくつものstackを作りました。

その後インクジェットプリンターも買ったので結構長くSE/30は使っていました。

大学院に入って当時出ていたmac cloneを使っていましたが持ち運びしたいということでJY先生のお下がりのPowerBook Duoも同時に使っていました。このころからInternetとかe-mailとかが一般的になってきて研究生活にも無くてはならないものとなっていました。

なんか昔のことを思い出してしまいました。

ところであのGLSさんのfirst macもSE/30のはずです。彼の部屋に飾ってあります。初めてのRO1 grantをそれで書いたのだそうです。

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今年最大級の発見が昨日から話題になっています。

素人のぼくでもいろんなことが思いつくopenな問いを話題を提供する大きな発見なのだと思います。

着想は相当早くからということですが、おそらくこの話を聞いて「ああそうなんだ」と思う人はいると思います。

例えばMUSE(Multilineage-differentiating stress-enduring)細胞も詳細の異同はあるとしてもコンセプト的には似たようなものかも知れません。しかしMUSE細胞について今回全然言及されていませんね。大丈夫なんでしょうか?というよりいまどうなっているんでしょうかMUSE細胞。これは突っ込むとやばそうなので止めておきます。

またこれも方向性は似てますよね。

 

アイデアに対する信念とそれを可能にする道具立てがそろうと「何かが可能になる」と云うことなのかもしれません。条件の設定とかにすごく手間が掛かったのだと思います。実験量も大量でそのわりには著者が少なく結局はほとんどの実験は彼女自身でやったのではないでしょうか。

iPS細胞で細胞のreprogrammingを起こすことができるという確固とした事実があるから意味突き進めたのかもしれません。やっぱりiPS細胞ありきだとは思います。

 

研究の推進者が30歳の女性だったという事もこの報道を大きくしている理由だと思います。

学位を取得してまだ三年くらいなのだそうです。

 

数学とか理論物理学は特権的な学問です。つまり努力では如何ともしがたい知的能力がないと一人前になれないという非情な分野だということです。

生物学はまだまだアイデアと熱意で何とか突っ走れる民主的な学問分野だということが今回の一件でもあきらかになったと思います。

ノーベル賞ランナーの向こうを張ってアイドル研究者になってもらいたいと思います。臨床応用なんて暇のある人任せにして王道を歩んでもらいたいと思います。

多くの理系女子学生の星にもうなっているしね。

 小保方さん今現在「今まで生きてきた中で、一番幸せです」状態なのでしょかそれとももっと他に幸せなことがあるのでしょうか。

学会に出かけたら多くの人が自分らが命名した分子や細胞の名前をしゃべっていたらホント痛快ですよ。ぼくも某分子でそういう経験したことあります。エレベータで握手求められたりしますから。今回はそれだけじゃ済んでいないようですけど。 

でもすごいのは理研の力です。大学院を出る前の研究者のアイデアをここまで大きく膨らませるなんて。 竹市先生ってすごいと思います。上田さんを連れてきたり小保方さんを連れてきたり。

若いマウス由来の細胞だけで無くいろんな種類の細胞でSTAPが起こるかどうかなどが一番の焦点なのでしょうがもう検討は相当進んでいるんでしょうね。 [New York Timesに出てますね。大人の猿からはOK、ヒト新生児の皮膚からもいけるけど大人のヒトからはまだだそうです。] 

 

この細胞控えめにpluripotentと言っていますがso far totipotentでいいじゃないんでしょうかというかそこが言いたいのでは。

つまりiPSじゃないよと。なのでSTAPじゃなくてiTS cellとホントは命名したかった、でもなんぼなんでもこれはヤバイか。

またこれってiPSじゃなくてiTSだからiPSの特許とは無縁なんでしょうか。人ごとながら気になります。もっとうまくいったら特許を独り占めにしてじゃんじゃん稼いじゃってください。

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たぶん今日家に帰ったら家内に「お前はもう研究止めろ」と言われると思います。彼女はまともな研究はテレビとか最低限新聞に取り上げられるからそうでないぼくの研究は意味がないと本気で思っていますから。

 


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