「かくかくしかじか」ですが結局最終巻は紙の本で読んでしまいました。

ぼくがアメリカから戻って大阪池田の某研究所でlabをスタートしたときから一緒にやってくれて今は麻酔科医として活躍している先生から昨日の深夜にmailをもらいました。

彼がぼくの研究室に来てくれなければ今のぼくはこのようにはいないと断言できるほど重要な存在でした。

あの時代のぼくの研究室のデータのqualityはまさにどこに出しても恥ずかしくないHIF-1の業界ではトップレベル(Baltimoreの本家よりキレイ!!)だったと思いますがこれは偏に彼の「手のキレイさ」によるものでした。研究室に一人でも「手のキレイな」人がいると皆がいつの間にかqualityの高いデータを出せるようなるのですね。データのqualityが高いので僅かな「差」が検出されてそれにより次の実験へと進むことができる感じですごかったんです。

ぼくが良い先生であったかどうかはよく解りませんが「反面教師」も先生だと思ってはいます。(参照1, 参照2)

正でも負でも与えた影響が大きいほど「よい」教師だと思うようにしています。

科研費ですがこんなtweetを見ました。

これに対して

どちらも解ります。

科研費は、「通る」・「通らない」という観点で捉えない方がよいときもあると思います。

広瀬すずさんが主演の「学校のカイダン」というたわいもないテレビドラマがあって毎週視ていました。
挿入歌があって藤原さくらさんが歌っているのですが、19歳で見た目はあんな声で歌うとは到底思えないくらいかわいらしいのです。

最近結構はまっていて研究室でのヘビーローテーションしています。

例えば

宇多田ヒカルさんの歌を聴いたとき以上にびっくりしました。


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Oliver Sacksの遺言

On 2015/2/22 日曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

Oliver Sacksの遺言

2/19付けにOliver Sacks氏がNew York Timesに寄稿したものが公開されました。(My Own Life )

編集部がつけたのでしょうか”Oliver Sacks on Learning He Has Terminal Cancer”という副題がついています。

末期癌を患っている自分が今現在どのようなことを考えて生きているかを綴った文章で世間に向けた「別れの言葉」となっています。

この「記事」には今現在808のコメントが付いていますし、”The Gift of Oliver Sacks: A Life in Full“という特設ページでは様々な人たちからのOliver Sacksへの”Letter”が公開されています。 少し調べたらCNNに加えて米国の三大ネットのweb pageや各紙でも取り上げられています。

引用してみます。

I feel a sudden clear focus and perspective. There is no time for anything inessential. I must focus on myself, my work and my friends. I shall no longer look at “NewsHour” every night. I shall no longer pay any attention to politics or arguments about global warming.

This is not indifference but detachment — I still care deeply about the Middle East, about global warming, about growing inequality, but these are no longer my business; they belong to the future. I rejoice when I meet gifted young people — even the one who biopsied and diagnosed my metastases. I feel the future is in good hands.

Steve Jobsの山上の垂訓のような趣です。

人生にもいろんな相があります。生き死ににもいろんな相があるということです。 身体的な人生の終わりの他に、例えば研究者としての人生の終わりもあります。

どこまでも「自称研究者」であると自分で主張することは可能だとは思いますが誰でもどこかでその「人生」も閉じる必要があります。 いくらやっても研究成果が上がらないという理由もあるかもしれません。研究費が尽きるというような外因でそれが強いられるとすると不幸かもしれませんがそれも一つのきっかけと考えればそれはそれでよいのかも知れません。

土曜日の朝あるブログエントリーを読みました。

私が研究者を辞めた理由」

面白い内容だったのですが今現在非公開になっています。

大学院を出て助教になって研究を進めていた著者が「結局なぜ研究者を辞めたかというと、やりがいが無くなったからとか、つまらなくなったからとかしか言いようがありません。」ということで研究者をやめて転職したという内容です。 情熱がなくなるということは最も本質的な理由なのかも知れません。

最も不幸な状態は、研究者である「振り」をしないといけないという状況だと思います。大学などでポジションを維持する為に研究している振りをしないといけないとすれば不幸だと思います。

ぼくも残り二つの研究テーマは是非とも自分の手で決着をつけたいと思っていて何とかそこまではこの世界で生き残っていきたいとは思っています。


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「学問には王道しかない」

On 2014/11/5 水曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

医者とりわけ外科系の医者の手術のある日の病院での食生活は悲惨の一言につきます。 朝手術室に入ると手術が終わるまではまともな食事にはありつけません。 運がいいと手術と手術の間にコンビニ弁当にありつけますがそれさえ保証されたものではありません。

私たち麻酔科の医者とてこれに関しては大して変わりはありません。お昼は長くて30分くらい短ければ15分くらいで済ませます。

ぼくの場合、病院が契約している業者のランチサービスを食べることがほとんどです。

メニューは三種類あります。紙に印を朝つけておくと秘書さんがまとめて注文してくれます。

11時きっかりに配達されてくるのでまず食べてその後に一緒に麻酔を担当している研修医くん・さんと交代します。

手術室への配達サービスは、麻酔科だけへの特権です。というか他科の人たちは自分たちで食べに行けばよいのです。外科医も毎日手術室にいるわけではありません。

 

月曜日だけは院生のO本くんと学校のカフェテリアで日替わり丼(小)+キツネうどんか日替わり丼+きつねうどん(小)のどちらかを食べます。

観察していると内科系や救急の先生方はカフェテリアで食べている人が多いようです。でもこのカフェテリアも15時には閉店してしまいます。

 

当直の晩ご飯は病院から弁当が支給されます。はじめの頃は食べていましたが最近では出前を頼むことが多くなりました。 特に休日の日当直でお昼と晩ご飯この弁当を食べていたらさすがに身体に悪いだろうという感じが直感的にするような代物ですから。

 

日本のある程度の規模の病院にはコンビニが併設されることが多くなってきています。

職場でも24時間営業のファミリーマートが開業しています。おかげで何時でもおにぎり・味噌汁やアイスクリームにありつくことができます。 誰もいないだろうと思うような時間に訪れても店員さん以外に誰かいます。

New Yorkerに”Medical Meals“というタイトルの小ネタ囲みエッセーがありました。 医者の食事事情がネタのエッセーで面白いです。ちゃんとオチまでついています。

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ミステリー作家の森 博嗣さんは名古屋大学の研究者だった時期があることで有名です。 科学論なども出版されています。(「科学的とはどういう意味か」など)

 

今日は彼の自伝的小説といわれる「喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima」を紹介します。

講談社創業100周年記念出版の為に書き下ろされた「小説」なのですが読む人はこれを「小説」とは読まないかもしれません。確かに浮き世離れした設定もあってその意味では小説なのですが読む人は結構切実な一種のドキュメンタリーとして受け取るかも知れません。特に読者が一度でもこの小説で描かれている大学院生活・研究生活を送った経験がある場合には。 この小説の舞台は工学系の大学院なのですが生命科学系でも本質的には変わりはありません。

この小説いろんなquoteが引けるのですが一つだけにしておきます。

「学問には王道しかない」

「王道」って何と言われるとこれは困りますけど、誰かの学位論文を出版しないといけないとかいう理由であいまいなデータを含んだ論文を投稿するような行為は「王道」から外れていると思います。

 

この小説を読むと

  • 考えてもわからなかったことが突然わかるようになります。
  • 探してもみつからなかったものがみつかるかもしれません。
  • 他人と考えが違うことや他人の目が気にならなくなります。
  • 自分のペースや自分の時間を大切にできるようになります。
  • 落ち着いた静かな気持ちで毎日を送れるようになります。
  • なにか夢中になれるものをみつけたくなります。
  • スポーツが得意になるかもしれません。
  • 学生の方は進路が変わってしまう可能性があります。
  • 年齢性別関係なくとにかく今すぐなにか学びたくなります。

と講談社のページには書いてあります。 そうかも知れません。

 

文庫本になっています。kindle版も出ています。

文庫本の解説は養老先生が担当されています。

研究生活に興味のある人は読んで見たらよいと思います。

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