NHKで「細雪」のTVドラマを放送していてとりあえず観ています。これすごく良くできていると思います。

ついでに小説も読み始めてようやく読み終わります。 下巻の冒頭付近で、三姉妹が岐阜の大垣に蛍狩りに出かけるエピソードが描かれます。

・蛍狩りがてら大垣で雪子の見合:沢崎(傲慢めな金持)by辰夫の姉

↑先方から断られる

逗留先の旧家には頼山陽と江馬細香の書画があるわけです。

林真理子氏が日本経済新聞の朝刊に連載中の「愉楽にて」でも彼女の漢詩が重要な役割を果たすスキットがありました。


HHKBとKarabiner Elementの話

iMacとMacBookを普段使っています。

MacBookは最新のOSで使ってきましたが、母艦であるiMacはアプリの互換性問題を中心とした作業環境の継続のため二ヶ月前までEl Capitan で運用していました。MacBookで使い始めた日本語変換が余りに便利なので母艦のiMacもと考え後先考えずにHigh Sierraにアップグレードしてしまったのです。

キーボードはHHKB Professional JPを使っていましたー以前はHHKB Professional 2 USを使っていたのですがいろんな事情でMacBookがJISキーボードとなって以来HHKB Professional JPを使っています)。

Karabiner-Elements を使って「英数」を「left_command」に「かな」を「right_command」にリマップして

Karabiner

さらに「コマンドを単体で押した時に英数・かなキーを送信する」の設定を追加して使っていました。

Karabiner+

親指が最下の列のどこを触っても確実にcommandキーを押すことができるようにするためです。

MacBookの内臓キーボードはmacOS High Sierra 10.13.2にしてもこの設定がワークするのですがiMacではEl Capitanでは上手くいっていたものがHigh Sierraでは想定通りに作動しないのです。

Karabiner-Elements をuninstallするとHHKB Professional JPで想定された通りに動くのですがKarabiner-Elements を戻すと挙動が全く不審となり満足に使えないという状況-スペースキーの横の「英数」「かな」として作動するはずのキーを押しても入力モードが切り替わらない-になっていました。

情報を求めてググったりしたのですが「ぼくの症状の報告」は見つかりませんでした。ぼくのローカル環境に問題があるのかもしれないのですがそのためにクリーンインストールをするとかの面倒なことはしたくなかったので、 結局HHKB Professional JPを使うのを諦めてApple純正のJIS キーボードを使って運用していました。

木曜日にちょっと思いついてググるとこんなページが見つかりました。 今までこれを見つけることができなかったのですね。

HHKBキー(キーボードの左下にある)は、公式ドライバであればCapsLockとして機能する。 しかし、Karabiner-Elementsを入れた後はCapsLockではなく、グレイヴ・アクセントが入力されることが分かった。 よって、grave_accent_and_tilde(`)をCommandキーに置き換えた。

とありました。

つまり純正ドライバーをインストールしている状態でKarabiner-Elementsをインストールしてしまうと想定されたように挙動しないのだということが解ったのです。

それが解ってから各キーがどうなっているのか少し調べてぼくが思う通りにリマップしたら想定通りに動くようになりました。 という訳でHHKB Professional JPを再び使えるようになりました。

現在

Hhk

こんな感じで使っています。

やれやれです。


呼吸抑制のない麻薬を作る

今日は麻酔に関係のある話題を提供します。 知らない人もいるかもしれませんがぼくは麻酔の医者をやっています。

麻酔には麻薬を使います。

全身麻酔下で手術を受けている患者さんは意識がないことになっているので自分自身では「痛い」とは思っていないことになっているのですが、手術の侵害刺激は様々な経路を伝わって脳に入っていってそこからいろんなアウトプットを出して身体の状態を変容していきます。

そこで麻薬です。手術の侵害刺激が脳に入るのを阻害したり入ってもそれによる応答を抑制する作用を持ちます。

麻薬がこのような性質を持つので患者さんの全身管理に麻薬を澪ちいる場合が多いというか現代的な麻酔管理法の実践には必須の薬剤です。

しかし、この麻薬は鎮痛効果をもたらすという作用の他に呼吸を抑制するなどの副作用を持ちます。 全身麻酔中は人工呼吸器によって呼吸が管理されているのでこの呼吸抑制は大きな問題となりませんが、手術後に大量の麻薬を患者さんに投与すると呼吸が抑制されるという副作用が出てしまう可能性があります。

このせいで手術後患者さんへの麻薬の投与が慎重になり結果として十分な鎮痛が得られない場合もあります。

 

呼吸抑制の無い、あっても臨床上問題にならない程度に弱い麻薬が開発されればーつまり麻薬の受容体に結合して鎮痛効果を発揮するのだけれど呼吸抑制は無い小分子化合物-みんなうれしいわけです。

皆がうれしいと思うような研究・開発には多くの研究者が参入しています。

雑誌Natureに

解説記事がありました。

ここで紹介されているSR-17018という化合物がすごいんです。

Cell誌に掲載されているBias Factor and Therapeutic Window Correlate to Predict Safer Opioid Analgesics31257-6)という論文でで検討されている化合物です。

マウスを用いたfigure 3の結果を観るとちょっとびっくりします。

Fentanyl(今現在手術室で日常用いられている麻薬)とSR-17018を比較します。 鎮痛作用の検討によく用いられるホットプレートテストで25%まで抑制するdose同士で呼吸に対する抑制作用を比較するとFentanylは酸素飽和度が25%まで低下するのですがSR-17018は90%程度までにしか下がりません。 呼吸回数の試験や循環動態の試験も行いSR-17018の優位性を確認しています。

こんな「麻薬」が使えたら良いと思います。

もっと詳しく知りたい人ーつまりなんでこんなことが起こるのか知りたい人ーは論文読んでください。 今日一緒に麻酔を担当した研修医さんには解説しましたけど。

それじゃね。


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「細雪」読み返しています

On 2011/2/6 日曜日, in book, books, Thus Spoke Dr. Hypoxia, by bodyhacker

大阪はぽかぽかでした。

今日映画「冷たい熱帯魚」を観ました。
これにはヒットされました。でも家内は気分が悪くなったそうです。ゲラゲラ笑うテーマでは無いのですが否応なく笑ってしまうシーンが随所に登場するのもこの映画の妙な所だと思います。

テレビで放映されることは絶対にありません。

これと較べると「ノルウェイの森」とかタダのおとぎ話ですね。

こんな tweetがありました。(参照

ある事象に詳しい人A、積極的に外部発信する人B。必ずしも、知識レベルで、Bの方が、Aより上とは限らない。しかし、知識と外部への発信力は、まったく別次元の能力である。

これって受け手の側からすると悩ましいです。 基礎的な学問の領域,実は臨床でもBのような人のからの発信のレベルでは信用できない場合があり,やはりAの人の意見は常に参照したいと思います。しかし自分の目の前にいる人がAなのかBなのかはその分野に詳しくないと解らないという問題があります。そもそも自分がレベルAであれば人の話など聴く必要は無いのでしょうから,結局,自分が詳しくない分野に関してはその分野のAレベルの人の意見を聞くまでは判断できないということになります。
学会・研究会でのプレゼンテーションにもこの問題はつきまといます。弁舌鮮やかに話す人には声がかかり講演の機会は増えるでしょうし寡黙な専門家の講演の機会は少なめになると思います。何度も登場する人がAレベルの人なのだと誤ってしまうこともあります。

もう少し続けてみます。

この場合の「外部発信力」って,単純に話がうまいとかそういったことではなく発信への意志なども含む総合的なものだとは思いますが話をすこし単純化して学会などの講演に話を限ってみました。

いろんな学会,研究会があります。ほんと無数にあると言っても良いくらいです。麻酔関連でも麻酔科学会,その地方会,臨床麻酔学会,集中治療学会,小児麻酔,産科麻酔,老年麻酔,静脈麻酔などなどこれ以外にも,もっとあります。

こういう会では一般的な演題の他に教育的な講演がセットになっていることが多いです。

新薬の紹介などがテーマになることが多いと思います。

しかし,例えば米国ですでに何年間も使用されているような薬剤の場合すでに総説も何編も出版されています。要するに総説を読めば済むような講演を何度も聞かされるのは苦痛です。

またいまだに末梢神経ブロックだとかERASだとか言われても困ってしまします。

新しい視点を提案してもらうとありがたいです。

このような,基本的な知識を伝達するような教育的な講演は学会がアレンジしてそれをweb上に公開してもらいたいと思います。内容の面でもそのプレゼンテーションの面でも水準以上のものができあがると思います。

また臨床系の学会に基礎研究の講演が企画される場合があります。

明らかにその分野の権威が招待されて登壇される場合もありますし学会の中で基礎的な研究をされている人が登壇する場合もあります。前者では時々聴衆のレベルを超えたり興味と合致しない内容になる場合があります。しかしこれは問題では無いと思っています。最先端の研究を牽強付会的であっても臨床医学にひねって結びつけたようなその意味では「面白い」研究が聞ける場合もあります。うまく合致しなくともこれは選んだ人の問題だと思います。

一方「中の人」なのに聴衆のレベルを無視したようなおどし的に大量のそれも他人のデータを突っ込んだものを出されても理解できるはずがありません。またどうせ麻酔科医にはこんな「高級な」ことは理解できないだろうという感じの講演もno thank youです。さらにストーリーありきの講演も困ります。

そんな場合,突っ込んだ質問をするとたいていはぐらかされます。

職業としての科学 (岩波新書)
をざっと読んでみました。
気体が大きかったのですが大当たりとは言えないと思いましたがそれでもなお職業科学者になろうと思うひとは一回は読んでおいて損は無いと思います。

心臓外科医の覚悟 角川SSC新書 医師という職業を生きる (角川SSC新書)

この外科医のいる病院の麻酔科に勤務してなくてよかったと思いました。
ぼくは自分が平凡な医者なので「名医」は苦手です。理解のできないことを頭ごなしに言われると反発してします。「名医」とはそりが合わないのです。

先週から思い立って「細雪」読み始めました。文庫本で900ページくらいあります。
これで三回目です。

やっぱり面白いですね。あと一週間くらい楽しめます。


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