銀閣寺の交差点の自習室

NHKが金曜日の夜に放送している「ドキュメント72時間」,今週は「京都 静かすぎる図書館」でした。

銀閣寺の交差点の南西のバス停の後ろにある図書館というかいわゆる自習室です。

ぼくが大学生の時にはすでにありました。学生の時代に利用する事はなかったのですが大学院に入学してから留学するまでの7年くらいは交差点の北東のアパートに住んでいたので通学・通勤時には横を通ったし実際に利用したこともありました。

懐かしいです。あの10年間くらいがぼくの人生でもっとも幸せな時代だったといまでも思っています。

 

今ではネットが利用できたりとかしているようですが内部はほとんど変わっていないようです。時間が止まったような感じです。

京大の周辺も大きな通りに面した部分は結構変わったなと思う場所もありますが大部分は全く解っていないと感じることが多いです。定食屋さんでも短くとも35年以上営業していると言うことは親子二代でという事なのでしょうからびっくりします。


#ANES17

Bostonで開かれたASA(American Society of Anesthesiologists) meeting (#ANES17)に参加しました。

金曜日に日本を出て土曜日と日曜日に学会に参加して月曜日の午前中にBostonを離れました。

6年前にChicagoで開催された会に参加して以来です。

ASA meetingに毎年演題を出すのを励みにしているとかそういったことはないのですが忘れた頃になんかの理由で参加してしまいます。

はじめて参加したのは2012年の秋にサンフランシスコで開かれた時でした。それまで参加したことがなかったので出てみました。当時一緒に研究していた大学院生の高淵先生とヨセミテまででかけて帰り道にApple本社詣でも実現しました。

次に参加したのは6年ほぼ前のシカゴで開かれた時です。京大の院生三人と参加して帰路ぼくの古巣であるBaltimoreのJohns Hpokins Univを訪問しました。 今回はかつての大学院生でBostonに留学してた甲斐先生にいろんな場所を案内してもらうという副目的がありました。

土曜日の午前中はopening のplenary sessionに昭和医大のO嶽さんに誘われたので出てみました。

Atul Gawande氏の講演でした。Gawande氏の講演は基本的には,彼が以前に雑誌New Yorkerに発表していたessayの内容でした。(参照:Slow ideas)

Gawande氏の講演の前のにはASAの偉いさんがでてきてphysician anesthetiologistの必要性をこれでもかと訴えていました。あまりに過剰でそこまで追い込まれているのか感がありました。

ぼくの出番は日曜日の午前の自分のOral presentation。 Oral presentationでは質問をされて”lipid”という単語が聞き取れず恥をかきました。「まだまだ」というか別に英語これ以上向上しようという気はないのでよいのですがなんとなく「敗北感」がありました。

土曜日の晩は,甲斐さんの留学先だった市瀬さんの研究室の同窓会に参加させていただき大勢の先生方と時間を過ごさせていただきました。 何の気なしに夜の10時を過ぎてGreen Lineでdowntowのホテルに戻りましたが危ない感じはありませんでした。

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日曜日はぼくの発表の後,甲斐先生のセンチメンタルジャーニーに便乗してMGHやHarvard大学を廻り晩は京大から参加の ロングフェロー橋を歩いて渡りました。

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この橋はWeinbergの”Racing to the Beginning of the Road: The Search for the Origin of Cancer” に登場する橋で一度渡ってみたかったのでリクエストしました。

MGHからMITの前まで歩いてKenndall/MIT駅からRed Lineに乗ってHarvard駅。

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その後,京大からの修練医の先生方とご飯を食べてぼくのASAはお終いになりました。

米国で麻酔をしている医者に取ってのASAは日本で麻酔をしている医者にとってのJSAと意味合いが異なるのでその違いがannual meetingに繁栄しているのだと思います。

来年はサンフランシスコだそうです。

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解った事。Bostonは以外と小さい。前回のBoston訪問は20年前で当時Harvard大学に留学していた白神先生に空港まで送り迎えをしていただいたので街を移動するとがなっかたので解りませんでした。

会期中琉球大学の先生方の研究が紹介されていました。

また市瀬さんの研究室のポスドクの方がbest of abstractsに選ばれてtwitterで紹介されていました。


セミナー

金曜日にNIHのLeonard博士のセミナーが「バイオストレス研究会」主催で芝蘭会館の別館で開催されました。

研究会の世話人をしている関係もあり参加しました。 タイトルは”Fine tuning IL-2: superenhancers, STAT5 tetramerization, and partial agonists”

 

考えたらLeonard氏はずっとIL-2のシグナルの周辺で研究を続けているのですね。素晴らしいと思いました。

確か1997年くらいにBesethdaを訪問した折りにY先生に挨拶に行くようにいわれていたのでお部屋を表敬訪問したことがありました。今は北大にいらっしゃる野口さんがまだ居られた頃で自家醸造ビールをご馳走になったことを思い出しました。


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「正し」くありた過ぎる人たち

On 2016/7/2 土曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

「正し」くありた過ぎる人たち

以前に「「正し」くありたくない人たち」というタイトルのエントリーを書きました。

一方「正し」くありた過ぎる人たりもいるようです。

HPVのワクチン接種の一件は、

もう終わっているはずなのに誰かが何かを捏造したからとか言い出す人たちも出てきて少なくともぼくは食傷気味です。

HPVのワクチン接種に「副作用」が出たという人たちがいれば粛々と無過失補償制度的なものをつかって手当するしかありません。(参照) それでも「いや」という人は接種しなければよいだけです。

どうしても副作用が心配であれば、無理にHPVワクチンを打たなくてもよい。日本人の子宮頸がんの生涯罹患率は1%強である。つまり、ワクチンを打たなくても99%弱の人は子宮頸がんにならない。ワクチンとはそういうものである(ついでに言えば、がん検診もそう)

(参照) Gawade氏のCalifornia Institute of Technologyで行った卒業式講演の内容が読めます。

THE MISTRUST OF SCIENCE

世界的に根強く存在するワクチン忌避が取りあげられています。

 


“Being Mortal”

Atul Gawande氏の “Being Mortal”の邦訳が出版されたようです。

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか」 すごい邦題ですね。以前-といっても2014年-にここでも紹介しました。

この本米国では大ベストセラー、ロングセラーでいまだに売れ続けているそうです。

英語は特に難しいとは思いませんがいやな人は邦訳でどうぞ。

読むのが面倒な人はTV番組があります。 字幕も出てきますしまあ何とか最後までいけると思います。54分構成です。

 

以前に評論家の立花隆氏の著作を紹介したことがあります。(参照)

がんに限らず医療を深く知れば知るほどこのような考えを抱くに至るのはほぼ必然なのだと思いますがそれでも何か私用と闘ってしまうのが人間の性なのでしょう。なのでなかなか成仏できません。

Being Mortal: Medicine and What Matters in the End

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

 

 やっぱり医者でベストセラー作家と言えば、Siddhartha Mukherjee氏がいます。

The Gene: An Intimate History“やっと読み切りました。

紙の本を買ったのですが592ページもあってぶ厚くて電車で読むに適していません。結局Kindleでも買って読んでしまいました。

Part FIve: Throug the Lokkin GlassとPart Six:Post_Genomeと尻上がりに素晴らしくなってきました。

個々の内容については「知っているよ」と思う人は多いと思いますがあの緊張感であの分量で畳みかけられると、この人どんなに頭が強いんだと感心してしまいます。 この本を医学部の学部の抄読会の教材にしたらおもしろいと思います。

とにかく自分は分子生物学者だと思う人はmust-readの一冊です。すごい蘊蓄が蓄積されました。

表紙の裏にはなぜか1Q84からの引用が掲げられています。

“Human beings are ultimately nothing but carriers—passageways—for genes. They ride us into the ground like racehorses from generation to generation. Genes don’t think about what constitutes good or evil. They don’t care whether we are happy or unhappy. We’re just means to an end for them. The only thing they think about is what is most efficient for them.”


所属が変わりました

7/1から所属が変わりました。 (参照)

病院の麻酔科には所属していますし、たぶんぼくの日常生活に変化は全くありません。

というほどのこともないのですが。


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“5月を忘れないで” ♪

On 2015/5/6 水曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

正統な落ち穂拾い要員として、時々自分一人で麻酔を担当させてもらえます。

先週の土曜日麻酔の準備をしていたときのことです。

ある曲を口笛で吹いていました。

看護師さんに「それなんですか?」と聞かれました。

「五月を忘れないで、25年くらい前の曲だよ」と応えると「へー」といわれました。 25年以上も前の曲で彼女はその時には生まれてなかったと思いますので仕方ありません。

N’oublie pas Mai ~5月を忘れないで~

って純粋に失恋の曲なのですがもう何百回も聴いているともうそうも思われず特にこの時期何度も聞き返す大好きな曲の一つです。

誰か教えて私達の5月はどこ?

緑だけが街を染める

途中で口笛がメロディーを奏でる部分があってそこがいいのです。

ちなみに「May」は5月とは無関係です。

 

しかし良い時代ですね とにかくこの曲が聴きたければネットで検索すればいいだけですから。

もちろんiTune Storeで買うこともできます。

 

自分のフォトストリーム-250


佐藤優さんの「プラハの憂鬱」を読みました。

出版社のページでは 1986年ロンドン。外交官研修中の私は、祖国の禁書の救出に生涯を捧げる亡命チェコ人の古書店主と出会った。彼の豊かな知性に衝撃を受け、私はその場で弟子入りを願い出た――神学・社会主義思想からスラブの思考法、国家の存在論、亡命者の心理まで、異能の外交官を育んだ濃密な「知の個人授業」を回想する青春自叙伝。

とまとめています。

「あとがき」で本人が解説しているように「紳士協定: 私のイギリス物語」と関連が深い著作です。

本書の解題も「あとがき」で行われています。「同化」「過剰同化」「複合アイデンティティー」がキーワード。

日本人/沖縄人、チェコ人/亡命イギリス人というような複合性でなく臨床医/基礎研究者 というような複合性でも十分に成り立つ考察だったと思います。

 仕事と本当にやりたいことのギャップって誰にでもあります。

 

とにかく佐藤さんは「頭が強い」と著作を読む度に思います。


 

雑誌New YorkerにGawande氏の記事が出てます。 彼が書くと視点が新鮮でやっぱり面白い記事になっていると思います。


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