Open medical scienceのはじまり

On 2013/6/20 木曜日, in Thus Spoke Dr. Hypoxia, by bodyhacker

Open medical science

雑誌 Annals of Internal Medicineにrecombinant Human Bone Morphogenetic Protein-2の安全性と有効性についてのmeta-analysisの結果を報告する二編の論文が発表されました。(参照1, 参照2)

この論文は従来型のmeta-analysisの報告ではありません。Yale大学と製薬会社であるMedtronic社が立ち上げているYale University Open Data Access (YODA)というデータベースを用いた研究論文なのです。 このデータベースの特徴はopen accessデータベースであるということです。 外部の研究者であってもこのデータベースに収録されているpatient-level clinical research dataにアクセスできてそれを用いた研究が可能なのです。 冒頭の二篇の論文はこのデータベースを用いた「独立」した二つの研究結果なのです。

この論文にはいわゆるeditorialが三つもついていて如何にこれが画期的なプロジェクトから生まれた論文であるかについて解説されています。

A Historic Moment for Open Science: The Yale University Open Data Access Project and Medtronic

Meta-analysis of Trials of Recombinant Human Bone Morphogenetic Protein-2: What Should Spine Surgeons and Their Patients Do With This Information?

Closing in on the Truth About Recombinant Human Bone Morphogenetic Protein-2: Evidence Synthesis, Data Sharing, Peer Review, and Reproducible Research

日本で問題となっているARBに関連する一連の問題とはまったく異なる次元の出来事です。臨床研究であれその元になる患者データが公開されていれば論文の検証は比較的に容易にできます。「あのような」問題は生じ無かったはずです。 否応なく時代はこういった方向に進んでいくのだと思います。

オープンサイエンス革命」で紹介されているような状況は患者の治療に関わる医学研究の分野でもすでに始まっているのです。

単一施設で行うごく小規模の学会への発表のみを目的としたような「臨床研究もどき」を続けることに何の意味もありません。データベースにデータを皆で蓄積してopen accessを保証することで臨床研究の質は確実に向上するはずです。 末梢神経ブロックが効いたとか効かなかったとかをせいぜい100人程度で検討する研究なんでやる意味ないですよ、実際には。

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運動するとおっぱいが痛くなる

“The Problem of Breast Pain in Women Who Exercise”

New York Timeを読んでいたらこんな記事が出てました。

ロンドンマラソンに出走した一般人を含むAA cup からHH cupまでの様々な女性を対象とした研究です。 F cup以上だと他と比較して有意にマラソン後の「おっぱい痛」の比率が上がるのだそうですがA cupの人でも痛むことは痛むそうで大きさだけでは決まらないのだそうです。 handy online guide to bra fittingなるガイドラインが出ています。

変態扱いされるのはイヤなので家内と娘には何も言わないことにします。

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あたらしいImpact Factor

2012のimpact factorが発表になりました。 でも、こういうものに余り興味が無くなりました。

そうは言っても、genes & developmentとJBCの「凋落」にはがっかりです。

JBCはぼくらにとっては「とにかくJBCに載るように実験を考える」という「標準雑誌」だったのでした。

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