論理的な文章を書くために 

On 2013/4/28 日曜日, in Thus Spoke Dr. Hypoxia, by bodyhacker

職場を異動して一ヶ月が経ちました。 引っ越し荷物を開けて並べ直して細胞培養もできるようになりました。 ゴールデンウィーク明けからいろんなことを始めたいと思います。

腰部の硬膜外カテーテル留置、TAP blockなどこの数年自分ではあまりしてこなかった麻酔手技もどんどん再開しています。

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 論理的な文章を書くために

作文術の本は結構読んでいます。その割りには全然上達していないような気もしますが目にとまれば読みます。 最近「数学文章作法 基礎編」を読みました。 「数学ガール」シリーズの結城浩氏の著作です。 「説明文を書く人ならどなたにも役立つ内容」になって、 論理的な文章を書く必要のある人は一読する価値があると思います。

今まで「日本語作文術」と「英語流の説得力をもつ日本語文章の書き方」を薦めてきましたが本書はそれに匹敵する読んで損はない一冊だと云えます。

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麻酔科医が読む本

先週東京での呼吸器学会に出席した折に泊めてもらったホテルの下の丸の内オアゾで丸善で医学書を物色する機会がありました。

すごくたくさん新刊書が出ているのですね。ある意味定まった「こと」・「もの」について毎月おびただしい本が出ていることになります。医者の人数を考えれば比較的には驚異的な数です。すごい競争率です。

前回も紹介した呼吸生理学の本(参照)の他に麻酔の本も見つけました。

こちらは重そうだったので東京にいる間にamazonで注文したら帰宅したら到着していました。

 

The Anesthesia Guide“という本です。

薄い紙に文字と図表が詰まっているずっしりと重いハンドブックタイプの本になっています。

編者は二人の若い(たぶん)麻酔科医ですが13パートに分かれていてチャプターは223で構成されていて各項目はそれぞれの担当者によって執筆されています。 ます。

PART I. Preoperative

PART II. Coexisting Disease

PART III. Monitoring

PART IV. General Anesthesia

PART V. Specific Procedures

PART VI. Cardiovascular and Thoracic

PART VII. Neuroanesthesia / Neurocritical Care

PART VIII. Regional

PART IX. Acute Pain (Postoperative)

PART X. Pediatrics

PART XI. Obstetrics

PART XII. Critical Care

PART XIII. Rapid Reference

パートは以上の通りです。これは普通ですね。

 

61 Intraoperative Events

62 Postoperative Complications

69 Common PACU Problems; PACU Discharge Criteria

これらの三つのChapterはこの本の特徴をよくあらわしていると思います。 手術中・手術後に起こりそうなイベントがあり得ないほど詳しくただ淡々と記載されています。 この本とにかくものごとが網羅的に端々と記載されているのです。その意味では研修医向けでは絶対にありません。

末梢神経ブロックも以下の通りに結構網羅的です。ちょっと確認するのに便利です。これだけのブロックの全てを記憶にとどめておくことは不可能です。

130 Cervical Plexus Blocks

131 Brachial Plexus

132 Upper Limb Dermatomes, Myotomes, Sclerotomes

133 Interscalene Block

134 Supraclavicular Block

135 Infraclavicular Blocks

136 Axillary Block

137 Branch Blocks at the Elbow and the Wrist

138 Digital Blocks

139 Lumbosacral Plexus

140 Lower Limb Dermatomes, Myotomes, Sclerotomes

141 Psoas Compartment (Posterior Lumbar Plexus) Block

142 Femoral Nerve Block, FasciaIliaca Compartment Block (FICB)

143 Lateral Femoral Cutaneous Nerve Block

144 Obturator Nerve Block

145 Saphenous Nerve Blocks

146 Proximal Sciatic Blocks

147 Popliteal Blocks

148 Ankle Block

149 Thoracic Paravertebral Blocks

150 Intercostal Nerve Blocks

151 Innervation of the Abdominal Wall and Viscera

152 Transversus Abdominis Plane (TAP) Block; Ilioinguinal and Iliohypogastric Blocks

153 Regional Analgesia for Abdominal Surgery

154 Infiltration Analgesia for Lower Limb Arthroplasty

155 Superficial Blocks of the Face

要するに一冊もって身近におくとなんでも「とりあえず」調べ出すことができるというような本なのです。

極めつけはこのChaptorです

221 Commonly Used Phrases in the Operating Room

手術室で使う一般的なphrase(「目を明けてください」とか「手を握ってください」、とか)が各国語(正し日本語はありません)で記載されています。

ちょうどあるブログで紹介されてもいました。

どうなんでしょうか日本語に訳すと結構間抜けな感じになってしまいそうです。とにかく翻訳本には興味はありません。

Kindle版もあるそうです。手術室に電子デバイスを持ち込む習慣がぼくにはないのでこっちは持っていません。

この本のHPも存在してreferenceなどは全てここから参照するようになっています。サンプルもあります。興味があればいくつか読んでからどうぞ。

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iPad mini

関西医大の研修医の全員(現在のところのサンプル数は4)はiPad miniを持っています。いろんな教科書や参考書(まさに国試の参考書であって教科書とはちょっとちがう)が詰まっているのだそうです。見せてもらいました。

スマホもiPhoneがmajorityです。今回一人だけいる研修医くんだけがドコモのスマホを持っていました。理由はぼくには不明です。

 

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今日は朝から当直です。

お昼を食べた後、妙な電話が救急受付からかかってきた直後、超緊急の某手術麻酔の依頼の電話がありました。

外科系医師から麻酔を依頼されたときにはどれくらい急ぐかを必ず聞き返すのですが聞き返すまもなく電話を切られてしまいました。

慌てて部屋を出て走りながら当直を一緒にしている先生に連絡を麻酔の準備をお願いして患者さんのいる病棟に到着すると患者さんはすでに手術室に向けての移動を始めていました。お昼ご飯はしっかり食べた事だけは本人から確認できました。
そこから走って手術室に向かい着替えて部屋に入ると患者さんが同時に入室しました。
麻酔器の回路はまだ、薬剤もシリンジに吸えていません。準備をして手術部位の消毒を確認して全身麻酔を導入しました。嘔吐・逆流はありませんでした。

術野を見ていませんでしたが挿管する前に手術は始まり挿管後チューブを固定した頃には一番重要な事は終わっていて後は出血との戦いとなるかと思われましたがそうすごい事になならず無事終了となりました。

手術申し込みも電話だけでだったので電子麻酔記録に登録されていずはじめの10分は紙に経過を記録してただけでした。記録システムはうまくできていて患者入室時間を後で指定すればその時間にさかのぼってその手術室からサーバに送られたモニターの情報が取り込まれる仕組みになっているので落ち着いてから麻酔記録を完全なモノにすることができます。

一緒に当直をしているF井先生とY山先生、看護師さん達がキビキビ動いてくれてぼくははじめの15分くらいがんばっただけでした。

結局、電話がかかってから15分くらいで麻酔を導入できたと思います。

久しぶりでしたね、この感じ。病院から呼ばれて駆けつけているだけではこういう経験はできないしまたこれができなければ病院で当直している価値もないのかもしれません。というわけで当直の夜の睡眠は浅い。

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家から六甲を望む

先週水曜日の宇多田ヒカルの WILD LIFEコンサートネット配信していたというのにぼくは見ることができませんでした。

でもスペースシャワーTVで放送決定だそうです。

うれしい。編集したもののようですが文句は言えません。

某ブログのエントリーですばらしいのがありました。
「書きなぐれ、そのあとレヴィ=ストロースのように推敲しよう/書き物をしていて煮詰まっている人へ 読書猿Classic: between / beyond readers」

かのLévi-Straussはこう言ったそうです。

そのさい自分に課する唯一の規律は決して中断しないことです。
 同じことを繰り返したり、中途半端な文章があったり、なんの意味もない文章がまじっていたりしてもかまいません。
 大事なのはただひとつ、とにかくひとつの原稿を産み出すこと。
 もしかしたらそれは化物のようなものかもしれませんが、とにかく終わりまで書かれていることが大切なのです。
 そうしておいてはじめて私は執筆にとりかかることができます。そしてそれは一種の細工に近い作業なのです。

ぼくらの手がける論文や症例報告も構成をOmniOutlinerで決めたらとにかく一気呵成に最後まで行ってしまう、と見えてくると思います。

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このtweetよいです。
生化学、分子生物学実験のデータにも「美」はあると思います。


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