「正し」くありた過ぎる人たち

On 2016/7/2 土曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

「正し」くありた過ぎる人たち

以前に「「正し」くありたくない人たち」というタイトルのエントリーを書きました。

一方「正し」くありた過ぎる人たりもいるようです。

HPVのワクチン接種の一件は、

もう終わっているはずなのに誰かが何かを捏造したからとか言い出す人たちも出てきて少なくともぼくは食傷気味です。

HPVのワクチン接種に「副作用」が出たという人たちがいれば粛々と無過失補償制度的なものをつかって手当するしかありません。(参照) それでも「いや」という人は接種しなければよいだけです。

どうしても副作用が心配であれば、無理にHPVワクチンを打たなくてもよい。日本人の子宮頸がんの生涯罹患率は1%強である。つまり、ワクチンを打たなくても99%弱の人は子宮頸がんにならない。ワクチンとはそういうものである(ついでに言えば、がん検診もそう)

(参照) Gawade氏のCalifornia Institute of Technologyで行った卒業式講演の内容が読めます。

THE MISTRUST OF SCIENCE

世界的に根強く存在するワクチン忌避が取りあげられています。

 


“Being Mortal”

Atul Gawande氏の “Being Mortal”の邦訳が出版されたようです。

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか」 すごい邦題ですね。以前-といっても2014年-にここでも紹介しました。

この本米国では大ベストセラー、ロングセラーでいまだに売れ続けているそうです。

英語は特に難しいとは思いませんがいやな人は邦訳でどうぞ。

読むのが面倒な人はTV番組があります。 字幕も出てきますしまあ何とか最後までいけると思います。54分構成です。

 

以前に評論家の立花隆氏の著作を紹介したことがあります。(参照)

がんに限らず医療を深く知れば知るほどこのような考えを抱くに至るのはほぼ必然なのだと思いますがそれでも何か私用と闘ってしまうのが人間の性なのでしょう。なのでなかなか成仏できません。

Being Mortal: Medicine and What Matters in the End

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

 

 やっぱり医者でベストセラー作家と言えば、Siddhartha Mukherjee氏がいます。

The Gene: An Intimate History“やっと読み切りました。

紙の本を買ったのですが592ページもあってぶ厚くて電車で読むに適していません。結局Kindleでも買って読んでしまいました。

Part FIve: Throug the Lokkin GlassとPart Six:Post_Genomeと尻上がりに素晴らしくなってきました。

個々の内容については「知っているよ」と思う人は多いと思いますがあの緊張感であの分量で畳みかけられると、この人どんなに頭が強いんだと感心してしまいます。 この本を医学部の学部の抄読会の教材にしたらおもしろいと思います。

とにかく自分は分子生物学者だと思う人はmust-readの一冊です。すごい蘊蓄が蓄積されました。

表紙の裏にはなぜか1Q84からの引用が掲げられています。

“Human beings are ultimately nothing but carriers—passageways—for genes. They ride us into the ground like racehorses from generation to generation. Genes don’t think about what constitutes good or evil. They don’t care whether we are happy or unhappy. We’re just means to an end for them. The only thing they think about is what is most efficient for them.”


所属が変わりました

7/1から所属が変わりました。 (参照)

病院の麻酔科には所属していますし、たぶんぼくの日常生活に変化は全くありません。

というほどのこともないのですが。


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朝から日当直です。

出勤して9時までに今日もっとも重要なtaskをこなせていい気分になっていたら呼ばれて午前中働きました。

午後は学部学生君の実験に付き合ったり純然たる雑用をこなしたりで過ごしていました。

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日本麻酔科学会 第63回学術集会

福岡でやっている(いた)日本麻酔科学会の年会ー第63回学術集会というらしい- に金曜日だけ参加してきました。

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午後に仕事が割り当てられていたのでそれをこなすのが主目的でした。

という訳で午前中どう行動すべきか事前に決めていませんでした。

iphoneのアプリで急遽調べて某ポスターディスカッションを聞きにいきました。

ぼくにdisられた人は落ち込まないでください。ぼくの意見があなたが書くかもしれない論文の査読者の意見ではないかもしれないし、ぼくの意見は査読者の5倍くらい厳しいです、たぶん。

 

その後またすることがなくなったので机で査読の仕事などしていたらtaroから連絡があったのでお昼にラーメン食べてその後コーヒー飲みながら13時まえまでダラダラ。

 

午後は与えられたお仕事を淡々とこなし一応今回の学会の所期の参加目的は達成です。 ここでも随分と失礼な物言いをしたのですが、アレはぼくに与えられたroleなので心配しないでください。実は一人はヒール役の審査委員が仕込んであるんです。

 「仕事」は5階の本部で完了するのですが本部を出たところの部屋で「T08:国際交流委員会シンポジウム:海外に目を向けよう②:研究留学のススメ」 というシンポジウムみたいなものをやっていたので参加しました。なんとAndyの奥さんが話していましたーといっても日本人です たぶんー。

皆さんの留学に1000万貯金して臨むという話を聞いてのけぞりました。200万もあれば十分でしょう。これについてはこれ以上は語りません。

留学については何度か書いています

終わった後Andyの奥さんに挨拶をして会場を去りました。

 

ここで帰っても良かったのですが飛行機の時間まで間がありすぎたので「【安全講習会】呼吸 招請講演:JSA気道管理ガイドラインから学ぶマスク換気と筋弛緩」を事前に受講予約していたのに気づき参加することにしました。

すごい行列だったのですが隣で一緒にまっているお兄さんに聞いたところでは10分前になったら会場を出してくれるとのこと。

実際に10分前になるとばらばら退場者がいたので便乗して退場してタクシー乗り場に移動したらここでも行列。待っている間に何人かの知り合いと話ができたのでこれは吉ということで。

 

 

福岡空港で「梅ヶ枝餅」と「久原のあごだしつゆ」を買って機上の人となりました。「梅ヶ枝餅」は空港だと数量限定で特別な保温箱に保管してある分がなくなると」売り切れ」になるようです。油断できません。

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専門医制度の改定のためにみなさん「ポイント」が必要でどこでも行列ができていました。国際会議場であってもあんな行列ができることを想定して設計されていないので混乱は起きると思います。

専門医の更新などCBTで試験一発で決めたらいいのではないかとぼくは思います。 学会の参加点など一切考慮せず試験で決める、落ちた人はさようならです。 専門医じゃなくても麻酔はできるし別に困りませんよたぶん。

ともかく学術集会というより講習会みたいな会になりましたね。

これからも専門医の資格を認定していただけるようにこの学会と関与していこうとは思っています。

 

 

 


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海よりもまだ深く 空よりもまだ青く

On 2016/5/23 月曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

某論文のrevision終わって再投稿しました。誰かの学位が掛かっているというようなのと違うので気長にいきます。

別の論文取りあえず完成したので英文校正に出しました。

 

別の論文に取りかかります。英語がヘタなのでちょっと時間がかかるかもしれませんがどんなに遅くとも7月になるということはないと思います。

このペースで行くと紅葉の季節までには予定が達成できそうです。

そしたら…

 


海よりもまだ深く

 

昨日映画を観ました。いつもの通りに家内とです。彼女は週に一回は映画観てると思いますがぼくはそうそう映画ばかり観ている訳にはいかないので久しぶりです。

家内のリクエストで是枝裕和さんの「海よりもまだ深く」にしました。 ぼくは広瀬すずさん主演のかるたの映画を観たかったのですが …

 

大阪駅の映画館だったのですが観客の平均年齢が多分65歳は越えていたと思います。五六人のグループの老人がたくさんいらっしゃいました。

 

あらすじはここからどうぞ。

なりたかった大人に なれなかった人に

贈る映画だそうです。「東京タラレバ親父」です。

 

ちょっとベタすぎるだろうというくらいの演技が各俳優から繰り出され軽い笑いで会場が満ちていき、ドラマの進行に引き込まれていきます。

競輪のシーン、野球で三振した息子をみて「フォアボールを狙っていたんだ」とつぶやくシーン、母親の貯金をお約束の通りに探すシーン、宝くじが台風で地面に散らばってしまうシーンとか全部ベタな芝居なのですがまったくイヤミがない。

とにかく主人公を演じる阿部寛が好演です。ほんとダメな大人の権化みたいな素晴らしい演技でした。

歩く後ろ姿までダメな感じがにじみ出てますよね。

 

彼は作家になろうとして、こんなデス・スパイラルに完全にはまり込んでいます。

 

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何にもシリアスなことが起こらない映画なのですが観ていると「これでいいのだ」と言われているような気持ちになってきます。

映画の後、家内に「あんたーぼくのことですーなんの取り柄もないけどどうなんかね」と言われたくらいですから家内も同じ事を考えていたのでしょう。

 

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この映画は「団地」がもう一つのテーマです。 団地って都会にしかないのでぼくのような田舎者にとってはピンとこないところがあります。

団地のなかで「どこそこ棟の〇〇号室」と聞くだけで、賃貸の部屋か、分譲の家か理解してしまう箇所があります。 橋爪功演じる老人の家は「分譲」なのです。 ここら辺の感覚はぼくには解らんな。

滝山コミューン一九七四

団地の空間政治学

レッドアローとスターハウス: もうひとつの戦後思想史

団地の時代

などは読みました。

団地の人間関係が重要な役割を果たしています。

 

タイトル「海よりもまだ深く」はテレサ・テンの歌の歌詞に由来するのだそうです。

映画中にもラジオから流れます。  歌詞がこの映画の主人公と別れた妻の心情をうまくあらわしていて感動を誘います。

 

時間があれば映画館に出かけてくださいませ。多分空いています。

 

ちょっと前にこれまた家内と観た、「リップヴァンウィンクルの花嫁」はこれは一回観ただけではちょっと全貌が解りにいところがあったのですがこっちは大丈夫。

予告編からして難解ですよね。


河よりも長くゆるやかに

走ってきました

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淀川もここまでくるとゆったりと流れてます

 


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