「不確かな医学」を読みました

On 2018/1/19 金曜日, in book, books, hypoxia reseacrh, by bodyhacker

年末から論文のreviseとか新規投稿とかしてきてちょっとしたお仕事も終えて次の論文の作業に入っています。

dataは院生とすでに検討してぼくの手元にありますし色々と作業を済ませてもらってなんとか今週中には青写真的なものができるのではないかと、思っていたらできました。


「不確かな医学」

数日前帰宅時に梅田の紀伊國屋で見かけて読んでみました。

「不確かな医学」“The Laws of Medicine: Field Notes from an Uncertain Science”の邦訳です(こっちも昨日読みました)。

医学はいまだに”the youngest science”ーつまり普請中の未熟な科学だという意味ですーなのだという認識から出発して

  • 法則1: 鋭い直観は信頼性の低い検査にまさる -The strong intuition is much more powerful than a weak test-
  • 法則2: 正常値からは規則がわかり、異常値かは法則がわかる -“Normals” teach us rules; “outliers” teach us laws-
  • 法則3:どんなに完全な医療検査にも人間のバイアスはついてまわる -For every perfect medical experiment, there is a perfect human bias-

という三つの医学の法則を解説していきます。

これがエモいのです。薄い本です。是非読んでみてください。Kindle版もあります。

こんなこと語っているとも言えますね。

医学は不確かな学問だとは誰もが言いますがこんなにすとんと腹に落ちる様に語られたものは初めてです。 医療関係者は一度は読んだ方がいいです。 因みに法則3の一部はここで読むことができます。

TED booksの一冊となっていて彼自身の TED Talkと関連はありますが別の内容です。

著者はDr. Siddhartha Mukherjeeで医師・研究者で本当のPulitzer Prize賞の受賞者(日本のどこかの大学で非常勤講師をしていてPulitzer Prize賞もどきの賞をもらった人とは違います)で,二つのベストセラーエッセイ“The Emperor of All Maladies” “The Gene: An Intimate History”の著者です。


参加受け付けています

Dr. Bonoの生命科学データ解析-読書会 @大阪

日時:2018年4月14日(土) 13:00 ~ 17:00(開場12:30)

会費:1000円(発表者は無料)

持ち物:Dr. Bonoの生命科学データ解析

対象者:バイオデータ解析に興味がある人

会場:イオンコンパス大阪駅前会議室 RoomF大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル15階



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「Dr. Bonoの生命科学データ解析」という本が2017年9月に出版され12月静岡には著者の坊農さんも参加した読書会という名前のreaders’ meetingが静岡市で開かれました。(参照

ぼくにとっては有意義な読書会でした。

静岡での読書会に一緒に参加していた @yyoshiaki さんと大阪でも読書会を開催する事としました。

 

5人のチューターにこの教科書の”キモ”を解説してもらうという企画です。 概要は以下の通りです。


Dr. Bonoの生命科学データ解析-読書会 @大阪

日時:2018年4月14日(土) 13:00 ~ 17:00(開場12:30)

会費:1000円(発表者は無料)

持ち物:Dr. Bonoの生命科学データ解析

対象者:バイオデータ解析に興味がある人

会場:イオンコンパス大阪駅前会議室 RoomF

              大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル15階


参加申し込みは connpassを使ってすでに行っています。


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恒例ですので今年も「ハイポキシア生物学の2017年を振り返って」をやります。 でも短いです。すみません。

~メトリクス~

pubmedで”HIF[TIAB] and 2017[DP]” (2017 12/31)と検索窓に入力すると1717篇の論文があると返ってきます。”HIF[TIAB] and 2016[DP]”では1719篇です。

“hypoxia[TIAB] and 2016[DP]” では6607篇だったのが”hypoxia[TIAB] and 2017[DP] “(2017 12/31)では6616篇です。

昨年から免疫とくに獲得免疫の分野でHIF関連の優れた研究が次々と発表されるという傾向は今年も持続していました。 分子生物学会や癌学会の演題を検索しても低酸素とかHIFとかのキーワードをもつ演題はほんと少なくなりました。

例年だとここで今年読んだ論文を紹介するのですが今年はなしです。 12月忙しくて準備不足。

この分野から来年こそは某ノーベル賞が出ることを祈っています


今年

ぼくの論文の被引用回数をGoogle Scholarで定点観測をしています。

  • 2013年: 724
  • 2014年: 718
  • 2015年: 651
  • 2016年: 547
  • 2017年: 570

と推移していて減少傾向が止まったように見えるのですがどうなのでしょうか

h-indexも45になりました。 これの引用が伸びました。

ぼくがscienceをすることの目標の一つは「他人の世界観を変革する」事なので論文が他人の論文に引用されるのはその指標の一つになっています。

引用されない論文は「産業廃棄物」だとぼくは思っています。


歩くこと

日が長い季節には帰宅途中、天満橋で電車を降りて(普段は終点の淀屋橋まで乗っています)歩くときがあります。

目標は、阪急梅田駅。

最短で歩けば3kmくらいですがわざといろんな道草を食べながら歩くと4km長ければ5kmくらい歩くことになります。小一時間くらいでしょうか。

研究室でうじうじ考えていても限界があります。そんな時は歩きます。

大阪の通りを見ながら考え事をしながら歩きます。

こんな本があります。

ウォークス 歩くことの精神史

興味があればどうぞ。

 

という訳で来年もよろしくお願いします。このブログも続けて行きます。


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