米国の新聞の日曜版というのは日本では信じられないくらいの分量です。New York Timesもその例外ではなくMagazineという長編の記事を集めた冊子が付いて来ます。これはon lineでも読むことができます。
この前の日曜日のmagazineに

“A Drug That Wakes the Near Dead”

というタイトルの記事が掲載されていました。
minimally conscious stateの患者を覚醒させる様々な試みのうち特にZolpidem (商品名Ambien)を用いた方法の詳細な紹介です。一読の価値がある以上に興味深い記事です。

麻酔の専門医資格をお持ちの先生方は当然知っている結構有名な現象だと思いますがこのようなドキュメンタリーになるとまた印象が異なります。

新聞の記事じゃイヤだという人は

General Anesthesia, Sleep, and Coma

N Engl J Med

Increased Arousal in a Patient with Anoxic Brain Injury After Administration of Zolpidem

American Journal of Physical Medicine & Rehabilitation

Electrophysiological and behavioral effects of zolpidem in rat globus pallidus.

Exp Neurol

Completion of upper endoscopic procedures despite paradoxical reaction to midazolam: a role for flumazenil?

Am J Gastroenterol

Neurology: an awakening.

Nature

をどうぞ。

カメラロール-730

以前「Mendeleyのめざすもの」というエントリーを投稿しました。

紹介したWiredの記事が日本語で読めるようになったようです。

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雑誌「週間ポスト」に連載されていた徳州会の徳田虎雄さんのルポが一冊の本にまとまって出版されていました。
トラオ 徳田虎雄 不随の病院王」です。
カバーに使われている写真をみてぎょっとします。本を読んでもっと驚きます。
現在徳州会系の病院で働いている友人がいます。何度も直接徳田虎雄さんに会ったことがあるそうです。話を聞いているとやはり「トラオ」には人を引きつける何かがあるのだろうと思いました。この本を読んで一端が解ったような気がします。
病室のテレビモニターから系列病院の会議や朝会の様子をチェックできるようになっているのだそうです。ただ者ではありません。

これは読むべきでしょう。
承諾書がどうのこうのといって一向にものごとが進まない某病院にいるのがばからしくなってきますよ。
< 追記>
トラオへのインタビュー(といっても変則的な文字盤をつかったもの)も満載です。

トラオ 徳田虎雄 不随の病院王

折しも「ムネオ」が娑婆に出て来たそうです。
もう怖いモノ無しでしょうからどんどんやってもらいたいと思います。


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Mendeleyのめざすもの

On 2011/11/11 金曜日, in book, Lifehacking, Thus Spoke Dr. Hypoxia, by bodyhacker

雑誌Lancetに以下の論文が出ていました。
vegetative state-というかminimal conscious stateにあるヒトに”意識”があるかを脳波ベースの検査法で見極める事ができるという報告です。
こういう論文を読むと無批判にすごいと思ってしまうのですが,萩平さんのコメントを待ちたいと思います。

Bedside detection of awareness in the vegetative state: a cohort study

The Lancet, Early Online Publication, 10 November 2011
doi:10.1016/S0140-6736(11)61224-5Cite or Link Using DOI

雑誌”Wired”の日本語版がでました (WIRED (ワイアード) VOL.2 )。予約していたのが今日届いていました。
雑誌は480円なのですがきっちり宅急便で届けてくれるamazonってすごいです。

Steve Jobs特集もあるのですが,面白いと思ったのは”Mendeley”の記事です。
Mendeleyについては,ぼくのブログエントリでも何回か触れたことがあります。ぼく自身現在は積極的には利用していませんが多機能ですごいサービスだとは思っています。過去に欠点だと思った点も現在ではすでに克服されているかもしれません。
さて記事は『「知のシェア」ー学術論文における理論と実践』というタイトルです。
Mendeley社のCEOであるVictor Henningの紹介と彼らの目指しているものまた今後の展開と科学に与えるimpactを概観したものです。なかなか面白い記事で再度Mendeleyを使って見たいと思うようになりました。
Mendeleyって

“It organises what you have,” he enthuses, “and pushes feedback about your own data, priorities and even outstanding questions based on the literature you have in your repository. It fills potential knowledge gaps with crowdsourced citations by recognising that [which] a researcher may not be aware of. It can fundamentally change the way we ask and answer important questions in many disciplines.”

こんな風に紹介されていますし,また

“A lot of the state of knowledge of the human race is sitting in the scientists’ computers and is currently not shared…We need to get it unlocked so we can tackle those huge problems.”

がMendeleyが目指しているもの。

実はこのエッセイは英語版では公開されています。しかもタダで。

“The theory of shared matter”読んだ限り日本語版はこれの正確な翻訳です。

しかし日本語版も480円です。買っても損はありません。
Björk の “Biophilia”の紹介の記事もあってこれには興味を引かれました。

iTunes storeではこれがタダで置いてあるのだから仰天します。

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日曜日に映画「英国王のスピーチ」(The King’s speach)を見ました。
素直に感動しました。
部下はとにかくリーダーの真摯な強い言葉をいつも望んでいるのです。ぶつぶつ,こそこそ話されてもよく解りません。

皇太子殿下などこの映画観みて泣いたのではないかなと思いました。彼の一家にもライオニルのような人物が現れて一発逆転があると日本全体がよくなっていく原動力になったりして。
今回は,日本語吹き替えで観ました。次回,英語のまま観てみたいと思います。


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4時頃ゲリラ豪雨に京都市左京区聖護院付近は見舞われました。
比叡山の方向は完全に明るくて極局地的な現象の様に見えました。
ばーっと雨が降ってその雨があがると,大文字の谷々からもわーっと真っ白な霧が立ち上ってきます。
この景色は京都の景色に中でも最高のものの一つだとぼくは思っています。
デイ・サージャリー診療部は眺めだけは一流です。

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ところであのMendeleyのversion 1.0がリリースされたそうです。
確かにこの強力なアプリというかサービスがタダというのはすごいです。
自分のpublication listはこれに入れてます。(参照

またPLoSからこんなサービスが提供されはじめていたのですね。
個々の論文がどのように世間で扱われているのか定量的に示されると説得力がありますね。NatureとかCellの論文は閲覧回数はすごいとおもうんですけど何回引用されたか,またその回数がどのように経時的に推移するか5年くらいかけて観察していけばその論文の世間的な価値が解ってくるのだと思います。その意味では論文も5年くらいかけないとある程度の価値は解らないのかもしれません。5年かかって100回以下の引用くらいだとやっぱりその程度がということでしょうか。

月曜日から〈民主〉と〈愛国〉―戦後日本のナショナリズムと公共性を今週読み返しています。
震災前から震災後も日本を貫くダメっぷりの源泉は,日本のシステムに埋め込まれた「無責任の体系」(丸山眞男)というエトスだと思う。今にはじまった事ではないよね。

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Youtubeに東大の児玉さんが国会で証言したビデオが公開されていました。水曜日にNHKのラジオで報道されたのは聞きました。あんな児玉さんは見たことがなかったのでちょっとビックリしました。
原発問題ははじめ当初悲観的な意見を述べるのはむやみに不安を煽るだけなので慎めなどという意見もあって,最悪の事態とはどのようなものなのか,今すべき最重要な事は何なのかについての議論が封じ込められていたと思います。児玉さんのこのような証言も3月当時に行われていたら今とはまったく別な意味を付与されていたのかもしれません。

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今日手術室から,研究室に戻ったら雑誌に水滴がついていることに気付きました。
エアコンから水がリークしていたのですね。
実はこのリーク今シーズンエアコンを使い始めたときというか去年からから起こっていたのですが,面倒くさいので,エアコンの真下にトレイをおいて漏れた水を受けていたのです。それが今日の午後の湿気に耐えきれず別の箇所からも漏れ出してトレイで受けきれず下にある本棚に水がプチ滝みたいに流れ落ちていたというわけです。本も何冊かは水をたっぷり吸ってぶよぶよになっていました。
参りますね。こんな劣悪な研究環境なんですよ。嫌になってしまいます。
大学も間接経費とるのだったらちゃんとした研究環境を提供しろ!!と言わせてください。
しかし山陰線ちゃんと動いてよかった。

研究室の院生の間でMacbook Airを買うのが大流行です。macの速さに負けない,速い macで解析しないと追いつかないくらいの膨大なデータを集めてください。ぼくは考えるのもtypingも遅いので今のMBAで十分です。原稿料などで元を取るまでは買い換えないという方針で。

〈民主〉と〈愛国〉―戦後日本のナショナリズムと公共性


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