「環世界」

On 2014/9/10 水曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

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ある本を読んでいて、大きな学会に参加すると時々感じる違和感があってなんなんだろうなと考えていたら「そうかそういうことかも」と思い当たることがありました。

 

 


全員が何らかの知的障害者になるという言い方に妙に納得してしまいました。 自分も一種の知的障害者として見られているという視点を持っていないと解釈ができないいろんなことはあります。

所属する学会の発表を聞いていても全く意味が解らないものがあってこれは何なんだろうなと思っていたのです。たぶんあっちはあっちでぼくのやっていることなど全く解っていないと思います。そこら辺を上手にできるかできないかで違いが出て来るのでしょうね。


環世界」という考え方があってそう思って大きな学会に臨むと居心地の悪さも軽減されます。(参照


 


基礎医学の学会なり研究会と臨床の学会で感じる違和感もこういういわれ方をするとすごく納得してしまします。 


 

確かに「恥」を捨てると上手に話せますよね。

別のしかたで紀伊國屋ではサイン本がまだ大量においてあります。


Doctored“という本を読んでいます。著者はSandeep Jauharさんという米国で働いている循環器の医者です。 ”The Disillusionment of an American Physician”という副題がついています。その副題の通りに米国で医者として生きていく難しさを蕩々と述べているような少し暗い内容なのです。がこれがまた日米を問わない医者として生きていく人間が共通して一度は考えた事のあるような様々な点が次から次へと出て来る内容になっています。

New York Timesに紹介記事が二つも出ていますので内容はそれを読んでください。

In ‘Doctored,’ Shortcomings of Health Care and Doctor

In ‘Doctored,’ Sandeep Jauhar Examines a Broken System

“doctor”って単語は動詞として使うことがあるみたいですね。その場合名詞のdoctorとは関連が少ないというかしかし実はdoctorの本質をすごくよくあらわす意味になります。

例えば”doctor evidence”というような使い方をするのだそうです。

自分で辞書を引いてみてください。

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iPhoneが発表されました。

今回は「パス」ということで。

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論文におけるコピペ

On 2014/3/6 木曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

専修医-という医者の区分がぼくの職場にはあります-のS司先生と当直をしていて19時過ぎに一旦終終わって王将から食料を調達して腹一杯食べてさてシャワーでもと思っていたらこの時から… という訳で午前中は全く調子が出ませんでした。

論文が二つほぼアクセプトとなったということが解った事が救いですね。 一つは結構やりとりに時間が掛かりました。意地でぼくも頑張りました。reviewerの云っていることがおかしいと思ったらおかしいとEditorに言ってみるものだということがよく解りました。

懸案の原稿も送ったし来週からは未処理論分に掛かりたいと思います。【業務連絡】

 


ネットで朝日新聞のある記事を読みました。

日本学術振興会特別研究員・渡辺皓子さんに関する記事でいわゆるポスドク問題を扱ったものです。

娘に「自分が両親の研究の邪魔になっている」とは絶対に思ってほしくない。よく考えた末、研究者の道を離れることを決めました。4月から京大の学術研究支援室の職員として、学内の研究環境整備の仕事に携わります。

という解決策を採ることを決意されたとのことです。

渡辺さんは京大で授与している「たちばな賞」という「イケてる」女性研究者に与える受賞したこともあり水準以上の研究者であると思うのですがこのような人でもこういった選択を迫られるというのは制度がおかしいのだと思います。

同じ京大でもぼくのよく知っている部署では博士号があろうがなかろうが誰でもいいので助教で採用しているのに…

ホント理不尽ですよ。


某世紀の大発見問題もフォローをtwitterを情報源にすることに制限していたのですが一般の新聞でも報道されるようになってきました。

昨日も理研から「STAP細胞の作製に関する実験手技解説」が発表されてぼくにとってはSTAP細胞って何者ということがますますよく解らない感じになってきました。

STAP細胞があるのかどうかは現時点では「論文通り」と考えるしかないのですがこの問題が意外な方向に発展しました。

新聞報道によれば

 新しい万能細胞「STAP(スタップ)細胞」について、理化学研究所などが1月に英科学誌ネイチャーで発表した2本の論文のうちの1本で、実験方法を記した文章の一部が、2005年に発表された別の論文とほぼ同じであることが1日、わかった 問題の文章は、STAP細胞から作った幹細胞が正常に増殖するかを調べた実験に関する、17行分の英文。ドイツの研究者らが専門誌で発表した論文の、胚性幹細胞(ES細胞)で実験をした時の手順の記述と、ほぼ同一だった。温度などの数字や、実験で使ったとする顕微鏡、カメラの種類も同じで、他の論文からの引用を示す記載もなかった。

つまり小保方さんらの件の論文には17行に渡って他の論文とほぼそっくりの英文表現があったということです。

主にこれをめぐっての議論をtwitter上で追ってみました。

twitter上で @georgebest1969さんは

というような意見を述べています。

この場合の「コピペ」というのは文字通りのcopy & pasteだけでなくもう少し幅広いものを指しているのだと思います。

ぼくも50篇くらいの論文は自分で書いたと思いますが確かに「定型的な部分」はあります。

内容が重要で形式は二の次という主張だと思います。 「形式」の瑕疵で論文なり業績なりが「チャラ」になるかどうかは一般的には言えないと思います。 またSTAP細胞の実在性についての議論とこの議論は別だと思います。

論文はあくまでもある人たちの主張がある程度の確からしさで正しいとある雑誌の編集者が認めたという事に過ぎません。Natureの編集長は神のように振る舞っているかも知れませんが全知全能の神ではありません。

確かに中身は重要です。 それでは中身が「同じ」でもそれは問題ではないのでしょうか?  論文でなくともほぼ同じ内容の講演をいろんなところでしている人はいます。「またか」って奴です。これってself-plargarismなのでしょうか。 中には中身だけで無く同じパワポのfileを用いて興行を行っている人もいます。 もちろんこれを問題だと言う人はいないとは思います。

とまで言い切っているのですがそういう問題とも違うとは思います。

一方@Sukuitohananikaさんは

とtweetしています。

「研究倫理上アウト」というのは具体的にどのようなことを指すのでしょうか? 

倫理上アウトでも論文はそのまま残り、研究費も出続けるのであれば当該研究者は「アウト」ではないです。学問の世界からは追い出されてもマスコミで生き残る人文系の研究者もいると思います。自然科学系でも明確に捏造と所属機関に寄って認定された論文の著者も大学や公的な研究機関に在職している人もいます。

「基礎科学の研究倫理と人体を対象とする研究倫理の違い」という意味がよく理解できませんでしたが自分のおかれた場所でこのような事に対する考え方が変わってくると言うことはあると思いました。

池田さんって実験とかにも造詣が深いのでしょうか。すごいです。

@kazu_fujisawaさんは

とtweetしました。

この部分だけ取り出すと随分なことを言っているなど思うのですが

http://www.jsi-men-eki.org/scientist/newsletter/html/vol11no1/JSINewslettervol11no1_top.htm

まで読むとだいぶ印象は異なります。実はすごく的を射ているのではないでしょうか。

でも世の中には最初は嘘というかたぐいまれな生物学的なセンスにより編み出した「理論」を「実験結果」と共に世に問ってその結果それが見事に他人によって「再現され」それ以降学会の定説となったというような事例は存在すると思います。

また先駆的な理論が一人歩きを始めてその次の世代に花開くというような事例もあります。

例えば「免疫応答による抑制」という考え。つまり抑制性T細胞の考え方なんてその一例ではないかと思っています。

-この話はこの種の議論に触れる度に思い出します。大学院の時にお世話になった淀井淳司先生はこの話をするのが好きでまた登場人物を個人的にもご存じですごく臨場感あふれる雰囲気で話を何度か聴かせてももらった記憶があります-

日本免疫学会のこの特集はおもしろいです。

 

ぼく自身は例えばWestern blotとかRT-PCRなどのありふれたassayを定型的に行った場合や統計の部分は主に過去の自分の論文の記載を手直ししてそのまま書き込むことはあります。自分ではこれをself-plagiarismとは認識していません。珍しいassayであれば元になった論文の記述もある程度そのまま記載することもあります。どの場合でも参考文献を掲げることがほとんどで特に後者では必ずそうします。オリジナルな論文の著者に敬意を表すと言うよりassayの正当性を主張したい-つまりこんな素晴らしい論文に記載されていた方法なんですといいたい-という気持ちが強いと思います。

雑誌の投稿規定で引用論文の数が相当限られる場合があります。Natureなどではそういった事情もあるかもしれませんしかしNatureなどのばあい通常本編より長いsupplementが付きますからそこではいくらでも引用はできると思います。

 

@georgebest1969さんは

ともtweetしていてこうなると何いっているのか解りませんね。 何か別の分野の人の話をきいているみたいです。ところで@georgebest1969さんっていったい何する人なんですか?

との感想には共感できます。

以前にも書きましたがこの一件はこの観点からすごく興味をもって見守っています。

だって内容が正しと自分で自分を納得させられれば、いろんな手を繰り出してまず論文にしてしまってもし他人に問題を指摘されても自分で再度「再現」できたらそれでOKなんでしょう、結局は。

 

俎上にある研究論文はすでに「投了」状態だとぼくは考えています。

しかし、あれだけの研究者が共同研究者として加わっているのだから「STAP細胞は確かに作ることができるのだ」という主張についてはそれはそうなのだろうと考えています。

でも冒頭に書いたようにそれさえも「いったいSTAP細胞って何者?」と思い始めています。

 

先ほどの抑制性T細胞の話ですが故多田富雄先生も文章を寄せて居られました。

 1990年代になると突然suppressor age は幕を閉じた.現象論だけが賑殷をきわめ,当時やっと可能になった分子的解析が欠けていたことによる.特にI-Jや抗原特異性の謎があった.過激な議論に「Tsは存在しない」というのがあった.陰湿な異端審問的な論調に,私はある国際誌で”eppre si muovo!”(それでも地球は動く)というエディトリアルを書いたことがある.ガリレオガリレイの言葉である.私の恩師岡林篤教授は,「自分の眼で見た物だけを信じよ.ゆめゆめ疑うことなかれ」と口癖のように言われたのを実行したまでだ.

 またこんな特集を組んでいた日本免疫学会ってこの当時はすごくクールな学会だったと思います。

   STAP細胞が報告されているような「もの」であればこれは素晴らしいと思います。  


時間があったので職場で行われている学位の為の公聴会に聴衆として出席してきました。

実は二回目です。一回目はぼくのところに研究に来てくれていた先生の公聴会でした。

雰囲気は似たようなもので結構厳しいと質問がでます。

某国立大学の公聴会より厳しいかもね。


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5時起きで東京日帰り出張をしてきました。

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みなさんお世話になりました。明日は雪だそうですが気をつけてください。

次に東京に行くのは某学会への参加の時です。


キャパの一枚

皆さん日曜日のNHK特集観ましたか?

キャパの奴です。 うまく出来ていたと思いますが雑誌に掲載されたものはテレビに比較して精緻な検討が加えられたものなので「テレビを見て面白かった」と思った人は「本」を読んでください。

雑誌に比較して写真が鮮明になっていることが期待されますからかなり期待できると思います。

 

この番組実はぼくは録画で観ました。

この時間はNHK BSで韓国ドラマを観る時間だからです。

現在,放送中の「太陽を抱く月」快調ですね。

煙雨(ヨヌ)を演じている子役は日本では較べるべき者がいないほどうまいのではないでしょうか。これどうせ後半は,前作「王女の男」みたいなどろどろの愛憎劇となっていくのだと思うと今から楽しみです。

もう大河ドラマなんでどうでもいいとぼくは思っています。


「実験的精神」

日曜日に故あって梅田に出かけたのですが行き帰りの電車で,三木清と小林秀雄の対談「実験的精神」を読みました。今まで読み落としていた短い対談です。

例えば小林秀雄は実証精神について,「俺が現にこういう特殊な立場に立っているんだということが学問の切っ掛けにならなければいけないのじゃないか。そういう風な処が今の学者にないことが駄目なのだ」というようなことをいいます。

三木清はそれに「誰でも自分だけがぶつかっている特殊な問題がある。そういうものを究めてゆくことが学問だ。」と応えるわけです。

この対談は是非読んだらよいです。小林秀雄全作品14「無常ということ」に収録されています。amazonでは古本でも1500円しますね。

臨床医学のissueは全て特殊な問題だとぼくは思っています。


Chikirin氏のブログエントリー

Chikirin氏が

めっちゃ重要な基礎スキル その1

仕事の超重要スキル その2

というエントリーを発表しています。

 

マルチタスク当たり前です。

どんな小さな役職でも自分に任された以上はそれに付随する職務はまっとうすべきです。他の仕事があって忙しかったなどは言い訳になりません。

誰かに何かを頼まれて承けたのであればそれもまっとうすべきです。当日になって忘れていましたではあなたの人間性に関わる問題となります。

やる気がないんですという意思表示であるのならそれはそれで以後そう対応するわけですけどね。

 

また「伝える方法」として4つを紹介して解説しておられます。

1)会って直接話す

2)電話で話す

3)メールで伝える

4)FB メッセージ、twitterDM、携帯メールその他の簡易メッセージツールで伝える

この部分,熟読して実践すると仕事がとっとと片づくようになると思います。


Nature Geneticsのコメンタリー

新幹線車中で Nature Geneticsに掲載された

Nurture your scientific curiosity early in your research career

というエッセイというかコメンタリーを読みました。

カロリンスカ研究所で行われた若手研究者対象のワークショップの報告みたいなものだと思います。

  • Interactions with experienced researchers and with peers
  • Information about publishing, funding, networking and selecting a research topic

が重要な点で

  • The importance of good mentorship
  • How to develop leadership skills (motivation, budget handling and time management)

  • How to handle conflicts

  • Practical tips
  • Experience from successful junior researchers
  • Alternative careers

などがもっと掘り下げるべきポイントと言っています。

“In light of the demand to produce publications rapidly, junior researchers fear that every experiment must produce a figure for publication”

こんな現状があるともいっていて確かにこういったプレッシャーはないわけではないですね。


国際硫化水素カンファレンス 京都

3rd International Conference on H2Sが来年京都で開催されます。 会長はわれらがキム兄です。

 


マイブーム-なんてレトロな言い方ですけど-のtwitter accountがあるのですがここでは詳しく書けません。
でも誰かにしゃべりたい。今日も東京で聞いてもらいました。


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