“5月を忘れないで” ♪

On 2015/5/6 水曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

正統な落ち穂拾い要員として、時々自分一人で麻酔を担当させてもらえます。

先週の土曜日麻酔の準備をしていたときのことです。

ある曲を口笛で吹いていました。

看護師さんに「それなんですか?」と聞かれました。

「五月を忘れないで、25年くらい前の曲だよ」と応えると「へー」といわれました。 25年以上も前の曲で彼女はその時には生まれてなかったと思いますので仕方ありません。

N’oublie pas Mai ~5月を忘れないで~

って純粋に失恋の曲なのですがもう何百回も聴いているともうそうも思われず特にこの時期何度も聞き返す大好きな曲の一つです。

誰か教えて私達の5月はどこ?

緑だけが街を染める

途中で口笛がメロディーを奏でる部分があってそこがいいのです。

ちなみに「May」は5月とは無関係です。

 

しかし良い時代ですね とにかくこの曲が聴きたければネットで検索すればいいだけですから。

もちろんiTune Storeで買うこともできます。

 

自分のフォトストリーム-250


佐藤優さんの「プラハの憂鬱」を読みました。

出版社のページでは 1986年ロンドン。外交官研修中の私は、祖国の禁書の救出に生涯を捧げる亡命チェコ人の古書店主と出会った。彼の豊かな知性に衝撃を受け、私はその場で弟子入りを願い出た――神学・社会主義思想からスラブの思考法、国家の存在論、亡命者の心理まで、異能の外交官を育んだ濃密な「知の個人授業」を回想する青春自叙伝。

とまとめています。

「あとがき」で本人が解説しているように「紳士協定: 私のイギリス物語」と関連が深い著作です。

本書の解題も「あとがき」で行われています。「同化」「過剰同化」「複合アイデンティティー」がキーワード。

日本人/沖縄人、チェコ人/亡命イギリス人というような複合性でなく臨床医/基礎研究者 というような複合性でも十分に成り立つ考察だったと思います。

 仕事と本当にやりたいことのギャップって誰にでもあります。

 

とにかく佐藤さんは「頭が強い」と著作を読む度に思います。


 

雑誌New YorkerにGawande氏の記事が出てます。 彼が書くと視点が新鮮でやっぱり面白い記事になっていると思います。


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“Time Machine”に救われた話

On 2015/2/7 土曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

この前の日曜日の日当直は朝までと言うことは無かったのですが夕ご飯時から結局3時くらいまでかかりました。

一件目はこの10年で一番急ぎました。 朝から空いていたのに夕方になると手術が入り出すのですね。

これはこれで困った現象です。

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Macにまつわるトラブル二件

さて先週から今週にかけてMac周辺でいろんな事があって結構消耗しました。

まず研究室で使っているAirMac Time capsuleの具合が悪くなりました。

いろいろと調べても問題を解決できなかったので「デフォルトリセット」を試みました。

その後、”Air Macユーティリティー”で確認すると件のTime Capsuleは未登録のベースステーションとして「見え」ました。設定を試みてもエラーが出てそれ以上進ませてくれません。 研究室でだけでなく自宅でやっても結果は同じです。

ググっても似た症状は報告されていなかったのでApple Store 心斎橋のGenius Barで相談することにしました。

15分前くらいにApple Store心斎橋に到着しました。待つこと20分で名前を呼ばれて「症状」を説明するかしないでまずシリアル番号を調べられました。 Genius Barの予約の時にもシリアル番号は求められたのですがすごく見にくくぼくは諦めました。お姉さんはルーペを使って確認していました。 それをiPadに入力すると保証期間が約40日残っていることが解りました。-というかなんで解るの?Apple Store経由で買ったわけでないのに… 例えばヨドバシで買ったものでもヨドバシで売ったとたんに情報がAppleに廻るのでしょうか?-

とにかく保証期間内ということがわかった時点で対応が決まったようです。 つまり「交換」です。

何も調べずぼくの言い分を聞いただけであっさりと「交換します」とお姉さんは宣言して,在庫確認のためにいなくなり「あたらしい」AirMac Time capsuleをもって現れました。新品でなくいわゆる調製済みのもののようです。

ぼくはそれを持たされてApple Storeを後にしました。 実は,眼の前で確かに壊れていると言うことを見せてもらいたかったのです。Genius Barの人がどう確認するかに興味があったのです。

Genius Barすごい人出でした。予約のない人も受け付けているようで長い行列ができていました。なので,ぼくの場合,どうせ交換なのだから時間は掛けられんということなのだと思います。

もう一件は深刻な事態でした。

ある作業で使っていた外部接続のディスクを「ゴミ箱」に捨ててその外部ディスクの電源を切るとMacがカーネルパニックに陥りました。 「あの」画面が出て再起動を余儀なくされたのですがその際再起動しなくなってしまったのです。途中で画面が暗くなったままどうにもなりません。 ネットで調べたいろんな方法を試しても埒は開きませんでした。(参照1, 参照2)

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リカバリーモード(「⌘+R」を押したまま起動させる)では、起動できました。

“ディスクユーティリティー”で内蔵ディスクをチェックしたところ不具合があって「修復」を試みるも修復できないというご託宣です。

結局ディスクフォーマットをすることにしました。

スキームは以下の通りです。

  1. ディスクフォーマットを行う
  2. Time machineをつかって保存してあるバックアップをつかって復元を行う

です。

日々のMacのバックアップはTime machineを使ってさっきのTime capsuleにしていました。

ということは、つまりApple Storeで新品と交換したので,約1年分のバックアップファイルは手元にはなくなった状態でした。

実はこんな事もあろうかとAirMac Time Capsuleが不調に陥った直後に別の外付けのディスクにTime Machineを使ってバックアップを取ってあったのですがそれを使うという計画を立てました。つまり今回の不具合の一週間ほど前のバックアップファイルを使うことにしました。

ディスクのフォーマットをはじめると,3TBの内蔵ディスクのフォーマットに5時間かかると表示されていたので帰宅することにしました。

朝来たら果たしてフォーマットは無事終わっているように見えました。

再度一度ディスクのチェックを行うとやはり問題は無いようです。 フォーマットできなかったと表示される可能性もあったのでドキドキでした。

 

そこで外部ディスクを接続しました。そのディスク内のTime Machineのファイルが見えたときは少し感動しました。

 

ボタンを押すと「復元」が始まりました。 これまた5時間くらいかかると言うことで部屋を出て実験を始めましたが,二時間ほどして途中で戻ってみると「復元」が終わりかけていました。10分くらい待って「復元」が終わったと同時にMacが再起動しました。

 

何事もなかったかのようにログインの画面が出てパスワードを入力すると見慣れた画面が現れました。

すると直ぐに,Dropboxに認証を求められました。ファイルのリストを作り直しているようでした。この作業になんとまた5時間と表示されたのですが実は2時間ほどで終わりました。 結局バックアップを作ってから一週間の作業履歴も含めてほとんど復元されました。

復元できないと考えていたのは、その間に保存した「写真」のファイルだったのですがこれは全部iPhone内に残っていたので結局失ったファイルはほとんどありませんでした。

肝を冷やしました。

日頃こういう事態に備えてはいるのですが実際にTime Machineのバックアップのお世話になったのは初めてでした。

今はディスクを二台つないでTime Machineでバックアップを取っています。

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双子素数

数学で「双子素数」というのがあるそうです。 つまり差が 2 である2つの素数の組です。双子素数が無限に存在するかという問題、いわゆる「双子素数の予想」や「双子素数の問題」と呼ばれる問題がすごく重要な問題値として存在して未解決なのだそうです。(参照)

今日紹介するのはこの問題について重要な論文を書いたおじさんの話です。 (New Yorker, The Pursuit of Beauty)

おじさんの名前は、Yitang Zhang

2013年に”Bounded Gaps Between Primes”と題された50ページ強の論文を発表して 「隣り合った素数の隔たりが、7千万以下のものが無限組存在する(lim inf (p(n+1)-pn)<7×10^7」

ということを証明したのだそうです。(参照1, 参照2

ぼくら一般人にとって面白いのは論文の内容でなくてその証明者Yitang Zhang氏自身です。

1999年からUniversity of New Hampshireで講師をしていたのですがそれ以前はNew YorkのレストランやケンタッキーのモーテルやSubway(fastfoodのサブウェイです)で働いていたこともあるという異色の経歴をもつ人物です。 55歳の時に突然この仕事で学会に認知されるようになったのです。 これをNew Yorkerが取り上げました。すごく面白いです。

“Is there a talent a mathematician should have?” “Concentration,” Zhang said.

なのだそうです。

 

Precision Medicine

もう一つ。

New England J MedicineにCollins・Vermusという名前を聞いたらせず時がピント伸びるような組み合わせの論文が出ています。

Obama大統領が提唱している”Precision Medicine“についての実行担当者からの決意表明と結構具体的なロードマップです。

(NEJM, A New Initiative on Precision Medicine) (参照1, 参照2)

 

Obama氏の今年の一般教書演説からの引用からはじまります。

“Tonight, I’m launching a new Precision Medicine Initiative to bring us closer to curing diseases like cancer and diabetes — and to give all of us access to the personalized information we need to keep ourselves and our families healthier.”

医者や生命科学の研究者なら一度は読んでおいた方がよいと思います。

すべての写真-223


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「聴診器賦」

On 2015/1/17 土曜日, in hypoxia reseacrh, by bodyhacker

昨日は寝る直前に1時間ほど働いたほかは、平和な当直でした。

今日の午前は故あって麻酔をしたのですがいわゆる会心の麻酔でした。

ぼくなど特別な技もないので落ち穂拾い稼業を行っているだけの人間なのですがちょっと本気を出すと結構行けるかもと錯覚します。

 

集中治療領域での人工呼吸にはいろんなモードが存在しますがどれがどうなのかというようなことについての知識には直ぐに遅れを取ってしまいます。今日の医局の会ではその中の一つについてのミニレクチャーを聞きました。


聴診器賦

雑誌New Yorkerに面白い記事がありました。 ”Ode on a Stethoscope“というタイトルで、日本語にするのは簡単ではないのですが「聴診器賦」とでも訳せばいいのでしょうか。

医学雑誌は、研究結果や症例報告を掲載するのが主目的で発行されていますが多くの雑誌が「詩」を掲載しています。こういった”poem”についての考察を展開しています。

New Yorkerの記事は、呼吸器関連の専門誌に掲載されたAn Intern’s Recollection of a Night at the V.A., July 2004というタイトルのpoemの引用から始まります。

無料で公開されていますので全文を引用します。 つまりこんな”poem”です。

After the code,

a perfusing rhythm back and a new

chest tube to suction, my chief offered

some feedback on

my central line:

the needle was

in the wrong place,

just like me.

作者は当時麻酔科のレジデントだったそうです。

 

この記事、なかなか良い着眼点だと思いました。

POEMS synderomeという疾患単位があるのですがそれについてのPOEMもあるのだそうです。

 

麻酔科領域の専門誌であるAnesthesiologyにも”MIND to MIND”というシリーズタイトルで このようなコーナーがあります。

”Creative writing that explore the abstract side of our profession and our lives”なのだと謳っています。

例えばこんな感じです。

 

医者も職業の一つでその部分集合である麻酔科医にも専門誌で普通に議論されるような論点とは異なる職業人としての哀感があってそのようなものを表現してるのだと思います。一応毎回眼は通しています。

 

そういう眼で医学雑誌の”POEM”を眺めると面白いと思います。

医学雑誌以外にこういうコーナーってどれくらいあるのでしょうか。

 

雑誌の表紙

雑誌といえばその表紙が時々話題になります。Cellとその関連誌の表紙は毎号気合いが入っていて時々業界で話題になります。tumbrでなんどもreblogされる表紙もあります。 例えばこれ

表紙といえば日本分子生物学会の雑誌”Genes to Cells”の表紙も素晴らしいです。ギャラリーがあります。これだけなら完全に「世界制覇」を果たしています。【作品」はどれも甲乙つけがたい力作です。


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